2015 Fiscal Year Annual Research Report
アジア圏におけるヘリコバクター属細菌感染及びその関連消化器疾患予防対策調査研究
Project/Area Number |
25305027
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
東 健 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60221040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 奈美子 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40645214)
森田 圭紀 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (60420460)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ヘリコバクターピロリ / ヘリコバクタースイス / 胃・十二指腸潰瘍 / 胃がん / 胃MALTリンパ腫 / 国際情報交換(フィリピン) / 国際情報交換(中国) |
Outline of Annual Research Achievements |
ヘリコバクター属のピロリ菌とスイス菌は共に、胃内に生息するグラム陰性らせん状菌である。ピロリ菌は、慢性胃炎、胃がん、胃・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫等多様な疾患に関与している。一方、スイス菌は人畜共通に感染し、慢性胃炎や胃MALTリンパ腫に関与していることが認められている。本研究は、アジアにおけるピロリ菌及びスイス菌感染及びその関連消化器疾患の実態を、中国、韓国、フィリピン、ベトナム、タイ、シンガポール、インドネシアにおいて疫学調査し、ヘリコバクター属細菌感染関連消化器疾患の予防対策について、アジアでのコンセンサスを構築することを目的とする。今年度は、韓国の現地調査で、上部消化管内視鏡下に採取した生検組織を病理学的に検鏡下の検討と、パラフィンブロックから抽出したDNAを用いたPCR解析との対応を、海外研究協力者の協力のもと実施した。また、これまで海外で採取したサンプルを用い、ピロリ菌及びスイス菌感染と消化器疾患との関連について検討を行った。ピロリ菌感染においては、病原因子cagAの遺伝子多型を解析したところ、東アジア型のcagAの頻度が、胃がん死亡率の高い中国、日本、胃がん死亡率の中等度のベトナムで高く、胃がん死亡率の低いフィリピン、タイでは低いことが認められた。一方、スイス菌は、培養が出来ず、マウス胃粘膜で感染させたものを継代して保っている。そこで、今回、マウスのスイス菌感染の病態を検討した。スイス菌感染マウスでは3カ月後にほぼ100%リンパ濾胞が形成された。しかし、スイス菌感染によるリンパ濾胞形成は、INF-γ欠損マウスで認めず、IL-4欠損マウスで認めた。したがって、スイス菌感染によるリンパ濾胞形成にはTh1サイトカインが深く関与していることが示された。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Causes of Carryover |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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