2015 Fiscal Year Research-status Report
中国の地方政府による低炭素発展政策の実効性と地域間格差是正への効果
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25340152
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
竹歳 一紀 龍谷大学, 農学部, 教授 (00242800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 徳強 京都大学, その他の研究科, 教授 (10240417)
森 晶寿 京都大学, その他の研究科, 准教授 (30293814)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 中国 / 一票一決制 / 地方指導者 / 環境指標 / 経済成長 / エネルギー消費 / 低炭素経済発展 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)研究項目(A)の「一票一決制の執行状況の解明」については、すでに収集した各省・市・自治区・省都都市における主要指導者(共産党書記と省長・市長)の在任状況および個人属性(学歴・年齢・在職期間・出身地・性別・民族など)に関するデータについて整理と分析を進めた。 2)研究項目(B)の「経済成長とエネルギー消費に関する地域別構造分析」については、すでに収集した地域別年次別の経済データとエネルギーデータを整理し、分析を進めた。 3)このほか引き続き、中国の地方政府の環境・気候変動と開発衝動をめぐる政治経済に関する文献調査、および低炭素都市建設の進展に関する文献調査を行った。 4)これら研究に関連して、包茂紅・北京大学歴史学部教授・京都大学東南アジア研究所客員教授を迎えて、中国の水汚染ガバナンスに関する研究会を開催した。研究会では、実験的な地域環境ガバナンスの構築として、排出削減と汚染防止の目標の執行状況の社会への公開と市民の監督、及び幹部の実績評価基準としての「一票否決制」が規定されたこと、そしてそれが排出抑制に効果をもたらしたことが紹介された。 5)これら研究のために収集した資料や情報をふまえ、中国の環境問題の現状について中国経済経営学会大会シンポジウム報告を行い、中国農村の環境問題および日本の環境協力について論文を発表した(竹歳)。また、東アジアの環境問題や環境政策の動向について国際ワークショップで報告を行い、論文を発表した(森)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
勤務先の移動や業務多忙などのため、必要な研究時間を確保することができず、データの分析等が当初の予定に比べて遅れている。また、現地調査の日程調整もうまくいかずこの部分も先伸ばしになっている。こうした理由により研究期間を1年間延長することにした。
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Strategy for Future Research Activity |
現在行っている分析をスピードアップしつつ引き続き進めていく。次年度は延長した研究期間の最終年度にあたるので、論文にまとめて発表することにも注力していく。
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Causes of Carryover |
現地調査を行うことができなかったため、旅費の使用が少なかった。また、研究の進捗が遅れているため、人件費の使用も少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
旅費を使用して、現地調査あるいは研究協力者との研究会を行う。また、研究のとりまとめに向けて、人件費などを使用する。
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Research Products
(6 results)