2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25350210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo International University |
Principal Investigator |
河村 一樹 東京国際大学, 商学部, 教授 (20224850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 一 京都大学, 学術情報メディアセンター, 教授 (20195241)
岡部 成玄 北海道大学, 情報基盤センター, 名誉教授 (70169134)
和田 勉 長野大学, 企業情報学部, 教授 (70175149)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 一般情報教育 / GEBOK / GEM / 情報リテラシー |
Research Abstract |
本研究では,3つの研究グループ(国内調査・海外調査・GEM構築)に分けて,それぞれのグループを中心に調査研究を進めている。 国内調査グループでは,大学の一般情報教育の実態に関して全国規模の調査を行うこととした。それに合わせて,当初は調査用Webシステムの構築を予定していたが,放送大学のREAS(リアルタイム評価支援システム)を利用することにした。2013年12月から2014年1月の間に,REASを用いての調査を実施した。調査内容は全体編と科目編で構成されているが,全体編の回答率は31%,科目編の回答率は24%となった。現在,調査データをもとに,中間報告を作成中である。 海外調査グループでは,2013年9月に中国の学校(綿陽市龍門学校,綿陽師範学校,綿陽外国語学校)を視察し,中国における情報教育についての動向を調査した。それとともに,使用されている教科書も入手した。これらをもとに,中国における大学までの情報教育の実態について,現在まとめている段階である。 GEM(一般情報教育モデル)グループでは,現在,モデル化に向けての基本的なコンセプト造りについて検討を行っている最中である。GEMでは,一般情報教育におけるアドミッションポリシー(高校教科情報との関係)・カリキュラムポリシー(一般情報教育の知識体系であるGEBOKをベースにした教育内容・教材・教授法・評価手法)・ディプロマポリシー(学士力に基づくルーブリックの在り方)について,それぞれどのような形で取り込むかが課題となる。また,その際に,国内調査および海外調査の結果を網羅する必要があるので,モデル構築の実作業は来年度に本格化することになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内調査においては,当初全国規模での調査になるため,アンケート専用のWebシステムの構築を計画していた。Webシステムの構築では,学会活動の一環としての調査活動であることから内製化は難しく,外部の企業に委託する予定であった。このため,システム化要件の取りまとめや仕様依頼などに時間がかかることが予想された。しかし,いろいろと調べた結果,REASシステムの利用が可能であることが判明した。これによって,Web上でアンケート項目を入力するだけでデータ収集ができるとともに,かつ,大規模なデータ量にも対応できることがわかり,調査準備にもそれほど時間をかけることなく準備を進めることが可能となった。 海外調査においては,2013年度は中国だけの視察となったが,現地での取材やインタビューあるいは使用されている教科書の入手などによって,より具体的に中国における情報教育の実情を把握することできた。近隣の諸国における情報教育を参照と,比較検証することで,我が国における一般情報教育の在り方についても新たな取り組みを提案することも可能になるであろう。 GEM構築においては,これからがいよいよ本格的な研究活動となる。アドミッションポリシーでは高校における情報教育に対する実態調査,カリキュラムポリシーではGEBOKを基盤とした一般情報教育カリキュラムの策定,ディプロマポリシーでは学士力の保証や企業側が求める社会人基礎力に対する評価に関する一般情報教育における対応策の提言などが求められることになるだろう。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度に関しては,ほぼ申請時の「研究計画」に従った形で進めていることになるであろう。 国内調査においては,すでに調査を終了し,現在,調査データの分析を進めている最中である。調査結果については,今後,情報処理学会の各種研究会(SSS2014,コンピュータと教育研究会,第77回全国大会など)や会員雑誌(月刊情報処理),AXIES(研究大会)などで随時発表していくとともに,一般情報教育委員会のWebサイト(https://sites.google.com/site/ipsj2010sigge/home)でも公開予定である。 海外調査においては,今年度中国以外の東南アジア諸国での視察を計画している。現在,挙がっている国は,ベトナム・シンガポール・韓国などである。 GEMにおいては,GEBOKの見直し,高等学校における情報教育に関する調査,企業の新卒採用における情報リテラシーの調査などを進める予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
最も大きな理由は,2013年度において,当初は調査用Webシステムを外注に委託して開発してもらう計画であった。しかし,我々の方でいろいろと調べた結果,メデイア教育開発センターのREAS(リアルタイム評価支援システム)が無料で利用できることが明らかになった。このため,外注費を使う必要がなくなったので,使用金額が残ったことになった。 余った費用については,今年度以降の調査研究結果の公開用費用に割り当てる予定である。具体的には,報告書の印刷費,書籍出版費,独自に企画するシンポジウムの開催費などに使う予定である。
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Research Products
(16 results)
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[Book] 日経BP社2013
Author(s)
立田ルミ編著,大即洋子,堀江郁美
Total Pages
115
Publisher
大学生の情報基礎(第2版)
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