2015 Fiscal Year Annual Research Report
トランスサイエンス問題に関する「意思決定支援型」ワークショップの開発
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25350222
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石村 源生 北海道大学, 高等教育推進機構, 准教授 (90422013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 美帆 北海道大学, 高等教育推進機構, 特任准教授 (80422020)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | AHP / ワークショップ / 価値観 / 評価基準 / 選択 / 意思決定 / 合意形成 / トランスサイエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、本研究課題の対象となるAHP(階層分析法)を応用したワークショップを設計し、その実施とデータ収集を行った。 2015年8月29日に、保健科学セミナー「ロボットと人間がつくる医療~理想の未来像を考えよう!~」のプログラムの一部として、AHPを応用したワークショップ「理想の未来像を考える」を実施した。本ワークショップは、「①看護ロボットの医療現場への導入について、多様な評価基準に沿って考えたり議論したりすることによって、問題の理解を深める」「②看護ロボットの問題を考えたり議論したりするための適切な評価枠組みを、自ら構築する方法を身に付ける」の2点を目的とするものであった。 昨年度設計・実施したワークショップでは選択肢・評価基準はあらかじめ主催者側が用意したが、本ワークショップにおいては参加者がブレインストーミングを行って自ら選択肢・評価基準を考案した。また、本ワークショップにおいてはAHP特有の方法である「一対比較法」による選択肢・評価基準の比較と重み付けは行わず、直接これらに評点をつけることによって参加者の作業負担を軽減した。さらに、評点を付ける前にあらかじめ8つの選択肢の間の順位付けをしてもらい、評点によって計算された順位との比較を行った。 この、新たに開発したワークショップ手法により、参加者の作業負担を一定範囲内に抑えつつ参加者のアイディアをより大きく取り入れることが可能になった。 研究課題はこれで一区切りとするが、現在、この実施結果にもとづいてワークショップ手法をさらに改善し、医療・看護・介護分野における国際共同研究プロジェクトの中での実施と評価を準備している。
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