2014 Fiscal Year Research-status Report
学習者中心型授業への転換を促す数学教材と授業デザインの開発および評価
Project/Area Number |
25350331
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
森 朋子 関西大学, 教育推進部, 准教授 (50397767)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
御園 真史 島根大学, 教育学部, 准教授 (60467040)
白水 始 国立教育政策研究所, 初等中等教育研究部, 総括研究官 (60333168)
大島 純 静岡大学, 情報学研究科, 教授 (70281722)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 学習科学 / ジャスパー・プロジェクト / 数学教育 / 21世紀型スキル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,日本の高校教育における数学教育が,スキルを重視する教授主義的な指導方法を主要としている結果,数学の学習が受動的で表面的な理解や暗記にとどまっていることを指摘し,生徒の能動性を喚起し,より情意を伴った深い学習が現場レベルで実践できる学習者中心の教材開発と授業方法の開発を目的としている。 開発にあたり,今年度は平成25年度に試行的に開発した教材を実践した結果を詳細に分析した。その結果,時代時代の学習者が持つ文脈に位置づけるアンカード・インストラクションを固定の教材に反映させる難しさが明らかになった。そこでより普遍的なテーマを教材化することを決定した。またテーマ以外にも,アニメーションの導入によって動画制作が容易にはなったが,その質については更なる検討が必要だという結果も明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
25年度に試作した教材を実際に教育現場で導入し,そのデータに関して平成26年度に詳細に分析を行った。その結果,抜本的な改善点が明らかになったことから,検討の結果,試行版の改善ではなく,新たなテーマを用いて新教材を作成することになった。また分担者である白水始氏採択の基盤(A)との情報交換を行い,本研究と接続を模索した。よって2年目の計画としては滞りなく進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
パイロットスタディの結果,本研究が計画していた内容の課題が明らかとなった。今後は,その課題を基盤として,修正版を作成し,実際の高校のフィールドで導入する手はずが整ったことで,教材開発から実践的学習研究のフェーズに移行していく。
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Causes of Carryover |
パイロットスタディの教材開発を低価格で抑えたことが大きな理由となっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は低価格で抑えたことによって生じた新しい課題をクリアするため,さらなる工夫が必要となる。使用計画としては,フィールドワークが増えることから軽量のノート型パソコンおよびソフトの購入や,それらフィールドワークおよび成果発表に関する旅費を予定している。また授業内発話を録音した音声をデータ化する外注費および人件費,さらには今年度の成果物である著書(分担)が海外出版されることから翻訳代が必要である。
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Research Products
(19 results)