2016 Fiscal Year Research-status Report
留学生の出身国別特性を活用したプライオリティシステムによる情報倫理教材の開発
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25350350
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Research Institution | Musashino Gakuin University |
Principal Investigator |
木川 裕 武蔵野学院大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (60310265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 清 大東文化大学, 経営学部, 教授 (70286920)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 留学生教育 / 多言語化教材 / 情報倫理 / プライオリティシステム / 情報セキュリティ / アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、留学生の出身国における法制度や情報倫理意識をもとに、各教育単元にウェイト付けすることで、学習のプライオリティを決定し、より効果的な情報倫理教育を行うことを可能とする多言語教育教材の作成を目的としている。 本教材の作成に当たっては、それぞれ異なる出身国の留学生に対して、育った環境や文化的な差異から生じる理解のバラつきに対応するために、アジア各国におけるアンケート調査で判明した各国の特性より導き出された重点学習項目ごとに、必要に応じて学習順序に優先順位をつけ、さらに、スムーズに理解させるための出身国別の加筆部分を加えることで、より効果的な教育の実現を目的としている。同時に、それぞれの出身国に対応した多言語化WBT教材として作成しているが、単なる多言語化にとどまらず、留学生にとって理解が難しい教育単元については、より詳細な解説を表示することで、理解を容易にする工夫を施している。加えて、対応個所の日本語翻訳版と比較することで、難解な法律用語の日本語表現も同時に学習することを可能にしている。 本来、今年度を完成年度とし開発を進めてきたが、平成26年度以降から各国のバージョンの作成がそれぞれ遅れてしまい、昨年度も作成作業の継続する必要性が生じてしまい、結果的に海外での検証や国際学会での発表の予定が先送りとなってしまった。そこで、海外での検証作業や国際学会発表については29年度に実施していく予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本教材は、それぞれ異なる出身国の留学生に対して、成育環境や文化的な差異から生じる理解のバラつきに対応するために、各国の特性より導き出された重点学習項目ごとに、必要に応じて学習順序に優先順位を付けることで、より効果的な教育の実現を目的としている。 本教材は、単なる多言語化にとどまらず、留学生にとって理解が難しい教育単元について、より詳細な解説を表示することで、理解を容易にする工夫が施されている。加えて、対応個所の日本語翻訳版と比較することで、難解な法律用語の日本語表現も同時に学習することを可能にした。 開発作業については、平成26年度に完成を目指してきた中国語バージョンの作成の遅れがそれ以降の進捗に大きく影響し、27年度もその作業が続いてしまい、英語バージョンの完成が28年度にずれこんでしまった。また、それに伴いハングル語バージョンの開発に大幅に遅れが出てしまった。 29年度には、ハングル語バージョンの開発を中心に進め、それと同時に、留学生や海外協力大学での効果検証を実施し、さらなる内容の拡充を図っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、ハングル語バージョンの開発を中心に進め、それと同時に、英語バージョンと中国語バージョンについては、今年度できなかった海外協力大学(フィリピン大学など)での効果検証を実施し、さらなる内容の拡充を図っていく予定である。この効果検証を実施することで、随時フィードバックを実施し、内容の拡充を図っていく予定であり、この結果については、国際学会での発表を予定している。
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Causes of Carryover |
開発作業については、平成26年度以降に完成を目指してきた中国語バージョンの完成の遅れが、それ以降の開発作業の進捗に影響し、また諸事情による韓国等の海外渡航の問題も生じる中、開発協力や効果検証が先延ばしされてしまった。そのため、計画が大幅にずれ込み、英語バージョンの完成やハングル語バージョンの作成がかなり遅れてしまっている。そのため、実施予定であった効果検証や国際学会発表のための渡航費等が未使用になってしまっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今後は、ハングル語バージョンの開発を中心に進めるほか、同時に、英語バージョンと中国語バージョンについて、28年度にできなかった海外協力大学での効果検証を実施し、さらなる内容の拡充を図っていく予定である。それにより随時フィードバックを実施し、内容の拡充を図っていく予定であり、この結果については、国際学会での発表を予定している。そのための旅費交通費として、次年度使用額を使用していこうと考えている。
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