2013 Fiscal Year Research-status Report
「情報学」教育のためのＩＣＴを活用した「協働的な学び」を促進する学習環境の構築
| Project/Area Number |
25350373
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
| Research Institution | Toyota National College of Technology |
|---|
Principal Investigator |
稲垣 宏 豊田工業高等専門学校, 情報工学科, 教授 (40213110)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
| Keywords | 講義支援システム / Kinectセンサー / プロジェクションマッピング |
|---|
| Research Abstract |
本研究では，「情報や情報技術の本質」を学ぶことに重点を置いた教育を支援するため，情報通信技術（ハードウェアもソフトウェアも）を活用した「協働的な学び」を促進する学習環境の構築を目指している。今年度の主な成果を以下に示す。
(1)「Kinectセンサーを利用した講義支援システムの授業への展開と評価」 昨年度より，Kinectセンサーを利用した拡張現実に基づく講義支援システムの開発を始め，プロトタイプシステムが完成した。今年度は，このシステムの動作確認テストを実施し，教育効果の確認と問題点の洗い出しを始めている。
(2)「Kinectセンサーと無線センサデバイスSunSPOTを利用したフィジカルコンピューティング演習環境の構築」 KinectとSunSPOTを用いたプログラミング演習環境の構築に取り組んでおり，今回，その基礎となる部分を開発した。現時点で，Kinectを通して得られた利用者のジェスチャから，SunSPOT子機のLED制御が実現できている。
(3)「プロジェクションマッピングを利用した講義支援システムの開発」 プロジェクションマッピングを利用して，対面授業の雰囲気を維持したまま，スライド教材を効果的に提示できる授業支援システムの開発に取り組んでいる。そこでは，教師が手に持っている白紙のフリップボードをスクリーンとみなし，その上に，スライド教材を投影する。そして，教員がフリップボードを動かしても，その動きを検出し，自動追跡して，常にフリップボード上にスライド画面を表示し続けるようにする。これによって，あたかも印刷してあるフリップボードを提示しているかのように感じさせたい．現在，基本仕様を決めて，実装に取りかかっている。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度より取りくんでいる二つの課題「Kinectセンサーを利用した講義支援システムの開発」と「Kinectセンサーと無線センサデバイスSunSPOTを利用したフィジカルコンピューティング演習環境の構築」が，いずれも教育実践フェーズに移行できたこと，そして，今年度から新たに始めた課題「プロジェクションマッピングを利用した講義支援システムの開発」において，基本仕様の策定が終わり，実装作業が進んでいること，などを考え，上記の評価とした。
|
| Strategy for Future Research Activity |
今年度から始めた課題「プロジェクションマッピングを利用した講義支援システムの開発」においては，プロトタイプシステムを完成させ，評価実験に移っていきたい。また，構想段階ではあるが，「ポケットプロジェクタを利用した答合わせ支援システムの開発」という新しい課題に取り組むつもりである。
|
| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
校務の調整がつかず，年度末の研究会における発表を見送ったため，その分の旅費が残った。
上記理由により延期した発表を，次年度初めの研究会にて発表する予定である。その分の旅費に充てる。
|
