2014 Fiscal Year Research-status Report
5×5変位筋音アレイセンサによる筋収縮様相の機能的・形態的解明
Project/Area Number |
25350529
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
岡 久雄 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (80116441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北脇 知己 岡山大学, 保健学研究科, 准教授 (40362959) [Withdrawn]
岡本 基 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (80144757) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 筋音図 / 筋電図 / MMG / EMG / 筋収縮 / 変位筋音図 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は既開発の5×5の変位筋音アレイセンサを用いて,筋の機能的収縮様相および形態的収縮様相を一元的に解明することであり,さらに本アレイセンサをスポーツ科学分野に適用し,さらに臨床分野への適用の可能性を探ることである。すなわち,骨格筋は運動神経からの電気信号によって収縮するが,筋線維は筋原線維の集合であり,紡錘筋や羽状筋など二/三次元的な収縮様相は不明な部分が多い。申請者らは変位筋音図(MMG)を二次元的に計測できる5×5変位MMGアレイセンサを既に開発した。本研究では,多極筋電図と組み合わせて筋の機能的収縮様相を考察し,また超音波エコーによる筋の形態的収縮様相を計測して,筋の二次元的収縮様相を機能的・形態的視点に立って解明する。また本法を筋トレーニングや筋疲労などのスポーツ科学分野に適用して収縮様相を評価し,さらに廃用症候群などの神経・筋疾患への適用の可能性を探る。平成26年度は,現有の超音波エコー装置を使って,上腕二頭筋等の収縮の様子をB/Mモードで撮影した。実際に筋のどの部分で,何mm程度線維方向や側方に収縮・拡大変形しているのかを,パソコンに取り込んだ時系列画像から計測することによって,筋の形態的収縮様相を明らかにすることができた。さらに,64ch多極筋電計を用いて上腕二頭筋や大腿直筋で測定された筋電図の二次元筋電位マップと比較して,筋の二次元的収縮様相を機能的・形態的観点から解明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は既開発の5×5の変位筋音アレイセンサを用いて,筋の機能的収縮様相および形態的収縮様相を一元的に解明することであり,さらに本アレイセンサをスポーツ科学分野に適用し,さらに臨床分野への適用の可能性を探ることである。平成26年度は現有の超音波エコー装置を使って,実際に筋のどの部分で,どの程度線維方向や側方に収縮・拡大変形しているのかを,時系列画像を見ながら計測することで筋の形態的収縮様相を客観化することができた。また平成25年度に購入した64ch多極筋電計を用いて測定された筋電図の二次元筋電位マップと比較することができたので,当初の目的をほぼ達成することが可能であった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は,本センサをスポーツ科学分野に適用し,さらに臨床分野への適用の可能性を探る予定である。すなわち,まず筋トレーニングを長期間行った場合の,筋収縮特性の変化を明らかにする。本アレイセンサおよび多極筋電図や超音波エコーを用いることによって,トレーニング前半でどの部分の筋線維が参画し始め,後半では形態的にどの部分が変化して,収縮様相が変わってきたのかを具体的に解明する。筋疲労の評価においても同様に,運動単位に着目し,等尺性の一過性疲労による収縮様相の変化を機能的・形態的視点で解明する。臨床分野においては,筋の不活用による廃用症候群や各種神経筋疾患へ適用する場合の問題点を明らかにし,本法の臨床分野への可能性を探る。
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Research Products
(7 results)