2014 Fiscal Year Research-status Report
閉塞性脳血管障害の片麻痺・失語症に対する反復経頭蓋磁気刺激の効果
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25350657
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Research Institution | Fukui College of Health Sciences |
Principal Investigator |
古林 秀則 福井医療短期大学, その他部局等, その他 (80126581)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 康孝 福井医療短期大学, その他部局等, その他 (80424448)
河村 民平 福井医療短期大学, その他部局等, 教授 (30622170)
塚本 陽貴 福井医療短期大学, その他部局等, 講師 (80709337)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 脳血管障害 / 片麻痺 / 失語症 / 経頭蓋磁気刺激 / 低頻度磁気刺激 / 集中的作業療法 / 集中的言語療法 / 大脳半球間抑制 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳血管障害後遺症の片麻痺・失語症に対する経頭蓋磁気刺激療法を急性期、慢性期において行う研究を予定した。慢性期治療は運動野・Broca野は脳梁を介したGABAergic inhibitory neuronの働きで、半球間で相互に抑制している。脳卒中での片側脳損傷では患側からの半球抑制が低下し、健側から患測への抑制が相対的に増し、機能回復の阻害要因になっていると考えられている。磁気刺激ナビゲーター(Rogue Research社 Brainsight)を用いて正確に刺激部位を選択して経頭蓋磁気刺激装置(Magntim社 Rapid 2)で刺激する。急性期に置いて十分治療を受け、症状がプラトーに達した症例を対象とした。発症後6か月から9年が経過した片麻痺患者61例と失語症患者3例において、低頻度反復経頭蓋磁気刺激療法を行った。治療内容は1ヘルツの低頻度刺激を午前、午後と1200回刺激を2回行い、磁気刺激療法に続いて1時間の集中的作業療法、集中的言語療法を実施した。これらを10日間行なった。評価は各上肢機能評価スケール、言語機能評価スケールを入院時、退院時に実施し効果を検証した。上肢機能の改善は全例に有意に認められた。言語機能も3例全例に認められたが、統計学的には症例数の問題があった。低頻度反復経頭蓋磁気刺激療法と集中的作業療法又は、集中的言語療法の併用療法は、慢性期脳卒中上肢機能障害や慢性期言語機能障害に対する有効な治療法と考えられた。急性期療法も予定していたが、患者さんの確保が困難となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
慢性期上肢機能障害患者61例に対し、低頻度反復経頭蓋磁気刺激療法を行う事ができた。 失語症患者は3例と少ないが、今後症例を増やす事は可能と考えられる。急性期治療に関しては急性期患者の確保が困難で見通しが立っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
慢性期上肢機能障害患者、失語症患者の治療数を増やして行きたい。急性期治療に関しては附属施設はリハビリテーションが主の病院のため、急性期患者の確保が困難で見通しが立っていない。急性期療法の研究は達成困難と考えられる。
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Causes of Carryover |
発表予定の国際学会が平成27年度4月のため旅費が残った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年4月の国際学会発表で旅費を使用する予定である。
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