2015 Fiscal Year Annual Research Report
外乱刺激に対する運動学習の制御メカニズムに関する研究:転倒予防の視点から
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25350747
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
浅賀 忠義 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (60241387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 敬三 北翔大学, 生涯スポーツ学部, 准教授 (00405698)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 姿勢制御 / 運動学習 / 足圧中心 / 体重心 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.優れた静的バランス能力を有するアスリートの運動学的特性について、足圧中心 (COP) と身体重心 (COM) との位置関係に着目して明らかにした。その成果は、日本健康行動科学会第14回学術大会で発表し、現在英語雑誌に投稿中である。 2.その結果に基づいて、静的バランス能力の向上を目的とした新たな視覚フィードバック練習を考案し、その効果について検証した。COPとCOMをリアルタイムでモニターに映し出し、それを見ながら出きる限り動揺しないように練習した結果、COPのみの視覚フィードバック練習と比較して、COM速度が低下しCOPがCOMをより均等に動揺するようになったことが示された。その成果は、現在論文作成中であり国際学会でも発表する予定である。 3.支持基底面が狭い状況における立位バランスの練習効果について、姿勢戦略に着目して明らかにした。その結果、COP, COMおよび安定性臨界 (MOS) の変数において練習による減少が認められ、安定性の向上が示された。しかしながら、股関節、膝関節、足関節の全ての可動域においては練習前後で有意差は認められなかった。この結果から、ロッキングボード上での立位バランス練習によって、特定の関節戦略が適応するわけではなく、姿勢を安定させるための下肢関節運動間の協調性が向上すると考えられる。その成果の一部は、Int. J. Rehabil. Res. 39: 93-95, 2016. に掲載された。
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