2015 Fiscal Year Annual Research Report
経済不況下のゴルフ場経営戦略:行動経済学やゲーム理論・経済実験の手法を用いた研究
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25350768
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
竹下 俊一 鹿屋体育大学, その他部局等, 教授 (40258918)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 利夫 鹿屋体育大学, その他部局等, 教授 (60239944) [Withdrawn]
前田 博子 鹿屋体育大学, その他部局等, 准教授 (30253925)
隅野 美砂輝 鹿屋体育大学, その他部局等, 講師 (60363652)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ゴルフ場経営 / 経済実験 / ゲーム理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,昨今の経済不況の中,生涯スポーツの一施設であるゴルフ場がどのように生き残っていくかについて,行動経済学やゲーム理論・経済実験の手法を用いて解明することである. 地域におけるゴルフ場はお互いに競争関係にあるが,これは2人の対象ゲームとして「協調」か「競争」の戦略をとった場合の利得表として示すことができる〔()の左側が自分の利得,右が相手の利得〕.両方が協調すれば(1,1)の利得,競争すれは(z,z)の利得である.z>1であれば,個別利益を増すこともできるし,協調して社会的利益を増すチャンスもある.しかし,z<1になると‘囚人のジレンマ’状態となり協調はとりにくくなる.もし協調領域と競争領域を明確に区分することができれば, プレイヤーは領域ごとに戦略を選べる.このゲームを繰り返えせばその学習効果から協調のチャンスがでてくる. 実際鹿児島県のゴルフ場(32カ所)の営業活動では県外顧客のインバウンドやジュニア育成等の協調領域においてある程度の協調関係は維持できるが、フリーライダーが発生した.また県のゴルフ協会を中心に価格設定を高く維持しようとするシグナリングの効果も低いことが観察された.一方で「ゴルフ場の値下げ競争をシミュレーションした教室実験(経営者間のゲーム)」として大学院生8名に囚人のジレンマ状態の「協調」か「裏切り」で利得が異なるカード対戦ゲームを総当たりでさせた.その結果、相手とのコミュニケーションが取れる状態では、低い利得でも確実な方(協調)を選択する傾向が見られた.
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Research Products
(1 results)