2013 Fiscal Year Research-status Report
CGMS(連続皮下血糖測定器)の日本人糖尿病患者における有用性の検討
Project/Area Number |
25350902
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
清水 友章 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30384077)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | CGMS / 持続血糖測定器 / 糖尿病 |
Research Abstract |
【研究実績の概要】順天堂大学医学部付属順天堂医院に通院中でコントロール不良の2型糖尿病患者に、外来で持続血糖測定器(CGM)を使用し、血糖コントロールや治療満足度にあたえる影響を検討した。[方法]介入前HbA1c6.9%-11%でボーラス成分を含むインスリン治療を行っている2型糖尿病患者34名を対象に、前向き無作為化対照試験を行った。隔回ごとの外来でCGM を計3回装着し、装着時は4回/日以上の自己血糖測定、食事内容の記録を指示した。CGMのデータを使用して治療介入するOPEN(O)群と、データを使用しないBLIND(B)群にランダム化、薬の調節等は外来医の判断で自由に行った。試験の前後で血液データとともにDTSQ(糖尿病治療満足度質問表)検査を行い、治療満足度(6項目)、高血糖を感じる頻度(1項目)、低血糖を感じる頻度(1項目)に関して前後のスコア変化(0から6点)を検討した。[結果]登録時背景はO群: 59.9±9.0歳、BMI27.0±4.7kg/m2、HbA1c8.2±0.9%。B群: 63.1±8.5歳、BMI27.1±5.0kg/m2、HbA1c8.2±1.2%で有意差はなかった。試験期間中は両群間のHbA1cの改善などに有意差は認めなかったが、現在データの集まっている範囲では試験開始1年目のHbA1cは試験終了時と比較して、O群-0.9±1.6%、B群で+0.5±0.6%と、O群で有意に(P=0.0274)改善した。また試験期間を通じて0.5%改善した改善群では、血糖140mg/dL以上の高血糖の時間帯の割合がへることで改善したことがCGMの結果で明らかになった。DTSQによる高血糖の自覚点数は現状をよく反映しており、改善群と悪化群で有意差がついた。今後、CGMの結果を血糖コントロール改善、QOL改善に結びつけるには更なる検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
既に34症例に対して研究を実施し統計的解析を実施する事が出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
今回導き出された結果を国内、海外の学会で発表する。 また結果を考察し本研究の目的である糖尿病治療アルゴリズム作成に必要とされる要素を検討するため研究計画を立案していく方針である。
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