2014 Fiscal Year Research-status Report
公民権運動におけるNCNWの役割~ドロシー・ハイトを中心に~
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25360045
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
西崎 緑 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (00325432)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アフリカ系アメリカ人 / ジェンダー / NCNW / ドロシー・I・ハイト / 公民権運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究2年目は、NCNWと全米レベルの公民権運動団体の調査を行うこととしていた。調査日程を春としていたが、他の業務の都合により秋から冬にワシントンDCおよびLandover, MDにおいて文献調査を行った。 NCNW関係の一次資料は、現在NCNW本部からNational Park ServiceのArchive所蔵となっている。Landoverにおいて予定通りNCNW文献資料調査を行い、担当Archivistのアドバイスと協力によって、当初予定していなかったWednesdays in Mississippiプロジェクト関係資料も収集することができた。Wednesdays in Mississippiは、NCNWの「表の公民権運動」が深南部において失敗したことを反省して考案された事業である。彼女らは、通常の表だったリクルートが暴力的結末を迎えたため、NCNWの女性たちは、水面下で女性同士のつながりを持ちながら、草の根公民権運動を展開した。そしてやがてその努力は、1960年代半ば以後に結実していった。 以上のような一次資料を中心として文献調査を通じて、1950年代後半から60年代にかけてのNCNWの組織と方針についての大枠は把握できたものと思われる。 しかしその一方で、実施するはずであったインタビューについては、キャンセルが入ったり、アポイントメントがとれず行うことができなかった。そこでインタビューについては、平成27年度に先送りとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一次資料の文献調査の内容は順調であり、当初の予定よりは多くの貴重な資料を収集することができた。その一方で、インタビューを行うことができず、NCNWのLegacyとしてのドロシー・ハイトを捉えることができなかった。また学会発表や紀要投稿もできていない。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度からの課題であるインタビューを実施する。NCNW関係者へのインタビュー、YWCA関係者へのインタビュー、さらに研究者へのインタビューを予定している。 資料収集としては、Smith CollegeのArchiveにおいて、YWCA関係の一次資料を収集する。 また、昨年度できなかった学会発表や紀要投稿を予定している。
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