2014 Fiscal Year Research-status Report
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25360062
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Research Institution | National Women's Education Center |
Principal Investigator |
越智 方美 独立行政法人国立女性教育会館, その他部局等, 研究員 (70524403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 美穂 独立行政法人国立女性教育会館, その他部局等, 研究員 (40415352)
中野 洋惠 独立行政法人国立女性教育会館, その他部局等, その他 (60155786)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 男女共同参画 / ジェンダー予算 / 女性に対する暴力 / カンボジア / 韓国 / フィリピン |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は「国際ジェンダー学会」(9月6日、7日に静岡大学で開催)で、平成25年1月にマニラ首都圏とケソン市でおこなったフィリピン共和国での現地調査の結果の一部を報告した。報告題目は、「フィリピンにおけるジェンダー予算導入の現状」である。東南アジア地域で、最も早くジェンダー予算制度を導入したフィリピン共和国で、制度の運用、推進においてどのような課題が生じ、ジェンダー予算が同国のジェンダー平等推進に寄与したかについて、分析結果を報告した。 また、1月20日から29日まで、カンボジア王国における現地調査を実施した。同国女性省では最新のジェンダー平等政策とジェンダー予算の推進体制についてヒヤリングをおこなったほか、プノンペン市内で女性の人権に係る活動を展開しているNGO(カンボジア女性起業家協会、カンボジア人権センター、オープン・インスティチュート、カンボジア人のためのジェンダーと開発等)および援助機関(オックスファムGB)、研究機関(カンボジア開発資源機関)を訪問し、インタビュー調査を実施した。調査からはカンボジア王国での女性の経済的自立支援や、ICT(情報通信技術)を活用した女性に対する暴力の実態把握の取組、男女共同参画を推進する男性グループの活動など、先進的なベスト・プラクティスを収集することができた。調査の概要については国立女性教育会館のウェブサイトに掲載されている。 上記に加え、韓国調査で収集したハングルで執筆された資料と論文の一部を和訳し、最終年度にまとめる報告書の執筆準備作業を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度に予定していた調査は年度内に実施し、研究はおおむね順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は海外調査の結果を分析し、日本の男女共同参画政策への適用可能性についてまとめる。3年間の研究成果をまとめた報告書は、国内の男女共同参画センターに送付するほか、ダウンロード可能な形式で国立女性教育会館のウェブサイトに掲載する。また平成27年9月には調査結果の一部を、国内の女性団体メンバーを対象とした勉強会で報告する予定である。
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Research Products
(9 results)