2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25370344
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
尾方 一郎 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (80242080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古澤 ゆう子 一橋大学, 名誉教授 (00173534)
三瓶 裕文 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (40127402)
藤野 寛 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (50295440)
久保 哲司 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (90170026)
清水 朗 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (30235642)
武村 知子 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (60323896)
小岩 信治 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (90387522)
DEGEN Ralph 一橋大学, 大学教育研究開発センター, 准教授 (20387591)
山室 信高 東洋大学, 経済学部, 講師 (30755236)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ヨーロッパ / 未来選択 / 価値 / 倫理 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成25~26年度に蓄積した成果に基づき、平成27年度の研究実施計画に従って、代表者・各分担者が各自の担当分野について引き続き資料収集と分析を進め、ドイツ語圏を中心とする近現代文学・近世学術・哲学・思想・芸術および言語学の諸分野において、ヨーロッパの文学・思想における未来選択の位相の解明のための研究を進行させた。また4月に年度最初の連絡会合を行い、各自の分担部分の進行状況を再確認するとともに、外部の研究者を招請して、各自の担当分野以外の諸現象についても知見を深める方針が確認された。 これにもとづいて、平成27年度は、次のような外部研究者を中心とした研究会が催された。10月には、西村朗氏(作曲家、東京音楽大学教授)による、1950年代と60年代を中心とする「現代音楽」の展開とその後の多様化の際の未来選択の諸相に関するもの。11月には、中野香織氏(服飾史家、明治大学特任教授)による、19世紀ヨーロッパの音楽家の肖像画を服飾史の観点から分析し、選択の諸相を探るもの。1月には溝口紀子氏(スポーツ社会学、静岡文化芸術大学教授)による、柔道における未来選択の位相に関するものである。 以上のようなプロセスを経て、平成27年度には例えば次のような諸主題に関する研究が発表された。ゲーテ『ファウスト』における神・悪魔・女性的なるもの(古澤ゆう子)、哲学という学問の在り方と「留学経験」について(藤野寛)、17世紀における2つの言語協会について(清水朗)、モデルネの時期におけるトーマス・マンの自己表象と文学的革新について(尾方一郎)、ドイツ語の体験話法の心理的側面からの考察(三瓶裕文)、マックス・ヴェーバーとトーマス・マンに至る音楽観について(山室信高)。こうした諸研究により、ヨーロッパの文学・思想における未来選択の多様な位相について領域横断的に考察することができたと考える。
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Research Products
(8 results)