2013 Fiscal Year Research-status Report
遼金元清文字資料の研究―電子データ化を中心として―
Project/Area Number |
25370488
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
吉池 孝一 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (30220586)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 中国民族古文字 / 電子資料化 / 拓本 / 契丹文字 / 女真文字 / 西夏文字 / パスパ文字 / 満州文字 |
Research Abstract |
本研究は日本の存在する遼・西夏・金・元・清の各種民族古文字資料を電子資料化し研究資料として広く公開するとともに、これらの資料を文献学、文字学、音韻学の観点より研究することを目的としたものである。初年度の平成25年度は以下の成果を得た。 ①長田夏樹氏旧蔵拓本資料及び愛知県立大学古代文字資料館所蔵の拓本合計33点を文化財撮影用特殊カメラにより電子資料化し一部をウェブサイト古代文字資料館(以下、ウェブサイト)に公開し解説を付した。②故長田夏樹氏所蔵文獻のうち中国民族古文字研究にかかわる文獻を整理し目録を作りウェブサイトで公開した。③故長田夏樹氏の契丹文字研究のノート・メモを整理しウェブサイトで公表した。④契丹文字研究者故豊田五郎氏の希少論文(手書き及びワープロ論文)をスキャナーで電子資料化しウェブサイトにおいて公開した。⑤本科研費の研究成果として「第五回韓漢語言学国際学術研討会」にて発表を行なった。題は「字素排列法―関於漢字、西藏文字、契丹小字和訓民正音―」。⑥本科研費の研究成果として「元明漢語工作坊」にて発表をおこなった。題は「関於八思巴字文獻目録的編写」。⑦研究成果として電子雑誌KOTONOHAに次の論文を公表した。「長田夏樹氏旧蔵図書目録1(古代文字資料館管理分)」、「日僧行智の八思巴文字研究―資料(1818年)書誌―」、「関於契丹小字的字素排列法」、「関於訓民正音的字素排列法」、「関於長田夏樹先生遺留的契丹小字解読工作的資料」、「字素排列法―関於漢字、西藏文字、契丹小字和訓民正音―」、「契丹文字と西夏文字」、「擬似漢字について」、「関於八思巴字文獻目録的編写」、「原本蒙古字韻的構擬」、「『蒙古字韻』複製本の種類と特徴」、「東アジアの古文字と解読について」。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
電子資料化すべき資料は、拓本、印章、貨幣、長田夏樹氏及び豊田五郎氏が残した民族古文字に関わる希少論文及びノート・メモ類、文献目録である。このうち、世界的に見ても貴重な拓本を含む拓本コレクションを鮮明な画像として電子化することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は長田夏樹氏旧蔵拓本資料及び愛知県立大学古代文字資料館所蔵の拓本と巻子本につき電子資料化を行った。平成26年度は愛知県立大学古代文字資料館所蔵の印章、貨幣を中心に電子資料化を行う。それとともに、平成25年度に電子資料化した拓本及び巻子本をウェブサイトで順次公開し、資料の解説を付す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
複写代金に充てる予定であったが、残が生じた。 次年度使用額は少額であるため事務用品の購入に充てる。
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Research Products
(15 results)