2013 Fiscal Year Research-status Report
日本語自律学習プログラムにおける担当教師集団のダイナミズム形成プロセス
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25370597
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | J. F. Oberlin University |
Principal Investigator |
齋藤 伸子 桜美林大学, 言語学系, 教授 (90337890)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 自律学習 / 学習者オートノミー / 教師オートノミー / ダイナミズム / 活動理論 / 日本語教育 / 教師チーム |
Research Abstract |
(1)研究方法および関連理論についての調査 読書会を8回実施し、連携研究者および研究協力者とともに、青木直子・中田賀之編(2011)『学習者オートノミー―日本語教育と外国語教育の未来のために』ひつじ書房などを読み、内容について議論した。アメリカ合衆国のテキサス大学オースティン校における学習者オートノミーに関する聞き取り調査(2014年2~3月)を行った。日本語教育学会春季大会(2013年5月25、26日)、同秋季大会(2013年10月12日、13日)、東京外国語大学・留学生日本語教育センター日本語教育・教材開発・実践教育研修共同利用拠点主催国際シンポジウム「言語教育におけるeポートフォリオの活用」(2014年3月14日)、日本外国語教育推進機構(JACTFL) シンポジウム「第2回外国語教育の未来を拓く―グローバル時代を生き抜くための外国語教育―」(2014年3月1日)に、研究代表者、連携研究者、研究協力者のいずれかが参加し、情報交換および情報収集を行った。 (2)研究会の実施 桜美林大学外国語教育デパートメントの主催による第2回外国語教員研修会を後援した(2014年1月29日)。外国語科目担当教員による実践シェアのプログラムの中で、研究協力者が自律学習の取り組みについて紹介し、参加者とディスカッションを行った。 (3)年表データベースの見直し 連携研究者および研究協力者と4回のミーティングを行い、 チュートリアルの実践に関わる年表をテキスト形式で完成させた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
・先行文献の調査に関しては、研究協力者も交えた読書会を通して、主要な文献への理解を深めることができた。文献の調査はさらに続けることが必要である。 ・関連する実践等の調査に関して、海外の学会に参加することができなかったため、次年度には実施したい。 ・年表データベース作成のためのデータ補足を行い、テキスト版の年表はできた。ファイルを集約した年表データベースの再整備には至っていないが、次年度に行う。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)2008年度以降のデータを加えたテキスト形式の年表をもとに、ファイルを集約した形の年表データベースを完成させる。(Microsoft Onenote使用) (2)年表データベースを参照しながら、特定のテーマをもった年表、あるいは個人の年表を作成する。 (3)日本語プログラムにかかわる教員へ、時間軸にそったナラティブを得るために、ライフストーリー研究の手法を用いたインタビューを行う。インタビュー後に、得られた内容を文字化し、調査者が個別に時系列に並び替える。また、語られていない時期の出来事などへの補足質問を行う。 (4)インタビューの文字化データを、「テーマ的コード化」の手法を使ってコード化する。チュートリアルについて語られた内容を、エピソードごとのテーマによってコード化し、テーマの構造にそって再構成する。 (5)個々の教師のインタビューデータを一覧して、語られたエピソードの相互関係を分析し、教師間の共通点や接点を見つける。 (6)インタビューデータをプログラムの変遷にあてはめ、ダイナミズムの形成を考察する。 (7)インタビューで得られた内容と年表データベースに盛り込まれた事象との関係性を検討する。 (8)教師集団のダイナミズム形成と関係が深いと思われる項目を抽出し、関係者にそれをテーマとしたグループインタビューを行う。 (9)ここまでで得られた結果を統合して、研究期間を通しての考察を行い、結論を導き出す。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
海外学会に参加しなかったことと国内外の実践の調査数が少なかったことにより、旅費の支出が予定より少なかった。 予定していたアルバイトによる作業が発生しなかったため、人件費を使用しなかった。 今年度行わなかった学会参加と調査を次年度行い、その経費を次年度の支出に加える。
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Research Products
(1 results)