2015 Fiscal Year Annual Research Report
複数言語環境における子どもの言語習得支援ポータルサイトの開発と運用に関する研究
Project/Area Number |
25370598
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
鈴木 庸子 国際基督教大学, 教養学部, 講師 (00216459)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ポータルサイト / CLD児 / 文化的、言語的に多様な背景を持つ子ども / 母語教育 / 継承語教育 / バイリンガル教育 / ノンフォーマル教育 / 言語力育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
「文化的・言語的に多様な背景を持つ子ども(CLD児)」とその言語発達を支える周囲の大人を支援するためのポータルサイト「ハーモニカ」(役に立つウェブサイトを集めたリンク集)を開発した。2016年5月時点で201項目を、6カテゴリーに分類して掲載してある。6カテゴリーは想定されるユーザー別に「子ども・学生」「親や保護者」「教師(フォーマル教育担当者)「支援者(ノン・フォーマル教育担当者)」「研究者」「ステークホルダー」である。レイアウトは明るい雰囲気で使いやすいこと、できる範囲で日英バイリンガル表記することをめざし、トップページのみポルトガル語版を添えた。それぞれのカテゴリーには主に次のようなウェブサイトにリンクした。「子ども・学生」:幼児から大学生までが利用できる学習教材(歌や絵本のサイトも含む)、「親・保護者」:乳幼児期からの母語教育と母語保持の重要性に関する啓もう的なものや日本の学校教育への適応を助けるもの、「研究者」:研究リソースとして関連の研究センター、トロント市教育委員会、ユネスコなどの組織、オンラインで提供されている調査・研究成果物、「教師」:日本語教材、母語支援教材、学習教材のリソース、指導例や実践報告、「支援者」:日本国内および国外のネットワークに役立つ情報、各支援団体が作成した役立ちサイト、「ステークホルダー」:行政がよい施策を考えるうえで必要と思われる、日本国内の外国人児童生徒支援団体リストや関連団体リスト、EUやOECD、UNESCOの情報。なお関連研究集会では成果の紹介に努めた。 研究会発表などの活動を通してアクセス数が増すことから、今後も広報を続けることが肝要であるとともに、①アンケート等による利用者の反応を集め、母語の重要性に関する啓蒙が成果をあげたかどうかを検証すること、②収集したリンク情報のカテゴリー内をさらに概念的に分類し、情報を体系化することを今後の課題としたい。
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