2018 Fiscal Year Annual Research Report
Motivation of Japanese Language Learners to Participate in Collaborative Activities
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25370601
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
元田 静 東海大学, 国際教育センター, 准教授 (40349428)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 参加の動機づけ / 協働学習 / アドラー心理学 / 共同体感覚 / 『学び合い』 / 上級読解 / クラス経営 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本語学習者の協働的活動における参加の動機づけの実態を明かにすること、および学習者の参加の動機づけを高めるために有効な教師側の手段を探ることであった。平成30年度は、引き続き授業にて実践的検討を行いつつ、これまでに収集したデータの整理および分析を行い、その成果の一部を公表した。平成30年度の主な業績は以下の4つである。1)上級読解授業を対象に、過去7期に渡って実施した質問紙調査とインタビューのデータを整理・分析し、その成果を国際学術セミナーにて発表し、研究成果報告書にまとめた。2)中級クラスにおいて『学び合い』を取り入れた授業を実施し、実践1回目の成果を論文にまとめた。また、実践3回目の成果を臨床教科教育学会にて発表した。3)学習者の参加を促すために行ったCLIL(内容言語統合型学習)の実践について、その成果を日本語教育国際研究大会にて発表し、書籍(共著)および研究成果報告書にまとめた。4)本研究課題に関連してこれまでに公開した論文・予稿集原稿7報および今後公開予定の論文2報を研究成果報告書にまとめた。本研究の意義は、協働学習を実施する教師の多くが直面すると考えられる参加に消極的な学習者をどう学習活動の中に引き込むかという課題に取り組み、その実態を詳細に記録しつつ、アドラー心理学の理論に基づいたいくつかの方策を授業内で実践し、検討したことにあった。この研究から、学習者の参加の動機づけを高めるためには、その時々の活動だけではなく、共同体としてのクラス全体や、学習者個々人の成長に教師が目を向けることが重要であることがうかがえた。
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Research Products
(5 results)