2014 Fiscal Year Research-status Report
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25370927
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Research Institution | Nara University |
Principal Investigator |
三木 理史 奈良大学, 文学部, 教授 (60239209)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 石炭輸送 / 撫順 / 大連中心主義 / 甘井子埠頭 / 漢人 / 出稼 / 旅客輸送 / 間合利用 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は石炭輸送に関する成果論文の投稿と漢人出稼輸送に関する調査・研究に重点を置いた。前者の成果は『アジア経済』第56巻第1号に「研究ノート」として掲載された。また漢人出稼輸送については、4~8月に国立国会図書館、北海道大学附属図書館、一橋大学附属図書館(経済研究所など同学の附属施設を含む)などで調査を行い、資料収集に努めた。そして9月には研究協力者の調査協力を得ながら、その主要な入殖地となった中華人民共和国黒龍江省で旧中東鉄道線などの現地踏査を行うと同時に、いくつかの残存施設を訪問することができた。しかし、中国での資料調査の許可を得ることは依然困難であり、資料については日本に残存するものを利用するよりない状況にある。 そうしたなかで東洋文庫には旧大連図書館所蔵の満鉄資料のマイクロフィルム版が所蔵されており、国会図書館の所蔵する米国議会図書館満鉄刊行資料(旧満鉄東京事務所所蔵接収資料)マイクロフィルム版と併せて貴重なコレクションとなっている。そのうち東洋文庫については10月に重点的に収集を行った。しかし、膨大な資料であるにもかかわらず、その複写代金が高額になるためまだごく一部を収集できたにとどまっている。 また国会図書館所蔵資料については逐次収集を進めつつあるが、こちらもマイクロフィルムのため閲覧に時間を要するうえに、東京本館のみでしか閲覧ができないため、高額な複写代金であることも加わって一度に大量の収集ができない状況にある。 その一方で他の調査で訪れた函館市立中央図書館においてこれまで看過していた資料に接することができたり、現地調査によって綏芬河駅と国境線との関係を実地踏査してミクロなレベルでの両者の位置関係が判明するなどの成果を得る事ができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2015年度は漢人出稼輸送に関わる論文投稿、および昨年度も指摘した当初取り扱う予定のなかった新たな課題である安奉線改築に関わる研究を、重点的に行う予定である。そのため2015年夏には旧安奉線である現瀋丹線の現地踏査を行う予定にしているが、全般に列車本数が少ないうえに、論文の執筆にとって重要となる中間駅に停車する普通列車がさらに少なく、専用車による現地調査を考えざるをえない状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の達成度と同様に当初の予定より約1年程度早く研究が進行しつつあり、その成果の報告もそれに準じて早めに進めつつある。2015~16年度には15年夏の安奉線改築に関わる研究の論文を執筆して投稿する予定である。 また、研究計画が予想以上に早く進行していることを踏まえ、次なる課題である「満洲国」期の満鉄輸送の変化に関わる予備調査にも着手したいと考えている。そして、その予備調査をもとに「満洲国」期の満鉄輸送の変化に関わる課題で前年度申請を予定している。
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