2015 Fiscal Year Annual Research Report
核燃料サイクルをめぐる日米関係―核不拡散と平和利用の相互関係を中心に
Project/Area Number |
25380190
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
秋山 信将 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (50305794)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 不拡散 / 原子力 / 日米関係 / 規制力 / 安全保障 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、過去二年間の蓄積を成果として国際会議などで発表し、また取りまとめたうえで論文として公表することを主たる目標としていた。特に原子力をめぐる日米関係の書籍の執筆が主たる目標であった。 これらの中で、日米関係に関する書籍の執筆は、かなりの部分執筆は進んでいるものの、遺憾ながら論文中で中核を占める分析にかかわる部分の資料およびインタビューが、資料保有者およびインタビュー対象者の都合で年度内に実現せず、重要な仮説および論点の検証が不十分であるために、最終的に公表するに至るものを完成することはできなかった。 日米間の原子力をめぐる関係においては、アメリカの安全保障上の要請である不拡散と、同じく安全保障上の重要な要素である同盟(ただし日米の原子力をめぐる関係においては相対するベクトルを持つ)、市場における技術の選択がどのように安全保障上の要請や政治的なダイナミズムに方向づけられたか、国際レジームや二国間関係における規制力・規範形成力に関する分析においてはかなり仮説と近い分析が二次資料などを通じてできているが、一次資料の発掘が障害となった。 他方で、国際会議での報告、論文の公表という面では、成果を上げることができ、また会議の報告では有益なフィードバックを得ることができ、また論点を提示することができた。国際会議としては、2016年3月に開催されたカーネギー国際平和財団の会議における日本の核拡散問題への取り組みに関する発表、LSEでの講演などで、核不拡散と技術パラダイムにおける支配と規制力の関係、およびレジーム逸脱者に対する対処の有効性についてなど、有益な意見交換ができた。
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Research Products
(5 results)
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[Book] Learning from Disaster: Improving Nuclear Safety and Security After Fukushima2016
Author(s)
Edward Blandford, Scott Sagan, Nobumasa Akiyama, Toshihiro Higuchi, Trevor Incerti, Kenji Kushida, Phillip Y. Lipscy, Michael May, Kaoru Naito, Kazuto Suzuki, Gregory D. Wyss
Total Pages
232
Publisher
Stanford University Press
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[Book] Examining Japan's Lost Decades2015
Author(s)
Barak Kushner, Yoichi Funabashi, Nobumasa Akiyama, Takashi Shiraisi, G. John Ikenberry, Sheila Smith, Michael Green, Peter Drysdale, Adam Posen, Atsushi Seike, Kenneth Kuttner, Tokuo Iwaisako, Keiichiro Kobayashi, Andrew Gordon, Takehiko Kariya, Koichi Kitazawa, Satoshi Machidori, Akira Igata, Shiro Armstrong, etc
Total Pages
372
Publisher
Routeledge