2013 Fiscal Year Research-status Report
| Project/Area Number |
25380209
|
|---|
| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
| Research Institution | Komazawa Women's University |
|---|
Principal Investigator |
臼井 実稲子 駒沢女子大学, 人文学部, 教授 (80257279)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 武彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10210535)
宮脇 昇 立命館大学, 政策科学部, 教授 (50289336)
坪内 淳 山梨大学, 医学工学総合研究部, 准教授 (60303393)
松村 史紀 宇都宮大学, 国際学部, 講師 (80409573)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
| Keywords | 経済制裁 / 安全保障 / UN / EU / OSCE / 中国 / 民間企業 / 国際研究者交流 |
|---|
| Research Abstract |
本研究は、政府間の制裁に付随してみられる「民の制裁」の分析を通じて、グローバル化及び法制化時代を迎えた国際公共政策の課題として、「民」による制裁という事象を学術的にとらえる新たな知の体系を形成することを目的としている。
初年度には基本的枠組みとなる「争点モデル」と「レジームモデル」の２つの仮設の妥当性の検証のため、対象とする事例を比較し、論点整理をおこなうことを計画していた。この計画を遂行すべく、3回の研究会を実施した。具体的には、2014年7月27日、早稲田大学において「国連安保理の制裁レジームと不拡散ー北朝鮮と中国との関係をめぐって」（山本武彦）「マイノリティと制裁」（玉井雅隆｝、12月8日、早稲田大学に「ソ連の対中核開発援助（1955-1960）－出発点から停止まで―」(松村史紀）の3報告を実施。さらに2014年3月14日、早稲田大学において本多美樹氏を招き、近著である『スマート・サンクション』についての勉強会を開催した。。これらの研究会により、研究メンバー間で「民」の制裁について共通認識をほぼ確立しつつあり、研究の進展にとり、意義は大きい。
また、当初の研究計画に加え、10月には国連経済制裁研究の権威であるジュネーブのGraduate InstituteにThomas J. Biersteker博士を、山本・玉井・臼井の3名が訪ね、意見交換を行い、今後の研究協力を約束した。さらに、11月にジャンムーランリヨン第3大学準教授でアフリカ安全保障の専門家Eric D．Degila 博士がJSPSの外国人研究者招聘プログラム(臼井が受け入れ研究者）で来日の折、同様に今後の研究協力を約束した。このことは、本研究が国際共同研究に道が開かれたことを意味し、その意義は大きいと考える。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
１．研究初年度の計画における、2つの仮説の妥当性を検証するための事例研究から論点を抽出する作業は、ほぼ順調に推移している。すでに国連における北朝鮮制裁・チェチェン紛争と制裁、中国の核開発におけるソ連の開発援助の中断などの事例を研究会で検討し、さらに比較的新しい概念である「スマートサンクション」を検討し、研究メンバー間の共通認識を形成しつつある。
２．制裁研究の第一人者であるThomas J. Biersteker博士はじめ 国外の研究者との意見交換をおこない、今後の研究協力を約束した。
|
| Strategy for Future Research Activity |
１ 25年度に引き続き、２つの仮説の妥当性を検証するための事例研究をおこなうための研究会を開催する。６月１４日に立命館大学での開催が決定しているが、26年度の研究計画に従い、EUによる制裁についての報告などを26年度前半に開催する。
２ 新たに国外の研究者との研究協力が計画に加わり、国外研究者から、今後の研究計画案も提示されているため、早急に対応する必要がある。その上で、国外研究者の招聘や研究協力者の派遣するための新たな研究資金を獲得することが課題となっている。
|
| Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該研究関連の図書・文献が未購入のため
図書・文献の購入
|
Research Products
(3 results)
