2013 Fiscal Year Research-status Report
出生時前後の洪水や干ばつが成人後の健康や経済に与える影響
Project/Area Number |
25380339
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
萬行 英二 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (30421233)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 洪水 / 干ばつ / 出生時環境 / 健康 / 厚生 |
Research Abstract |
胎児や生後間もない乳幼児が天災や災害に晒されたとき、成人後どのような健康上および社会経済的な影響があるのかについて既存研究は証拠の蓄積を進めてきた。しかし、既存研究は、1918年のスペイン風邪の蔓延や1960年の中国における食料飢饉など、稀に発生する災害の影響の分析がほとんどであり、開発途上国で頻発する洪水や干ばつが、胎児や乳幼児の成長に作用して成人後、どのような健康上および社会経済的な影響を与えるかについての研究は非常に限られている。本研究では、河川からの距離や土地の高度など地理情報を活用することにより、従来の研究では困難であった、胎児および幼少時に発生した洪水や干ばつが成人後の健康や社会経済状況に与える影響を、大規模データ(センサス)を使って分析するものである。 平成25年度は、ラオスやインドネシアの過去の洪水や干ばつの記録とセンサスなどの大規模観察データの個票データを出生年および出生地を使って結合する作業を行った。洪水や干ばつが発生した地域を特定する作業が予想以上に困難であったため、従来の研究方法に加えて、インドネシアの州レベルの米生産の時系列データを使った研究方法も新たに行うこととして、現在データを収集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ラオスやインドネシアにおける洪水や干ばつが発生した地域を特定する作業が予想以上に困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
従来の研究方法に加えて、インドネシアの州レベルの米生産の時系列データを使った研究方法も新たに行うこととして、現在データを収集中である。データ収集は順調に進んでいる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
データ・ライセンスが当初見積もりより安く済んだため。 前年度の未使用額(30,615円)が少額であるため、当初の26年度使用計画に変更はない。旅費に約30万円、人件費・謝金に約50万円使用する予定。
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