2013 Fiscal Year Research-status Report
ネットワークとQOLを中核とした地域マーケティングに関する研究枠組みの確立
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25380580
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
高橋 昭夫 明治大学, 商学部, 教授 (30226815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 康典 明治大学, 商学部, 准教授 (90386417)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 地域マーケティング / コミュニティQOL / 価値共創ネットワーク / インターナル・マーケティング / デルファイ法調査 |
Research Abstract |
価値共創ネットワークと生活の質(QOL)という2つの概念を中核とした地域マーケティング独自の研究枠組みを提示するという本研究の目的を達成するために、研究初年度である平成25年度において、つぎの研究を実施した。まず、文献調査として、地域マーケティングだけでなく、インターナル・マーケティングおよびサービス・ドミナント・ロジック研究に関する文献も調査した。その目的は、地域を価値共創ネットワークとして捉えるための枠組みを構築するための準備であった。この文献調査を通して、高橋はインターナル・マーケティングにおける市場細分化概念の有用性に着目し、福田は価値共創におけるプラクティス概念の重要性を認識した。 次に、デルファイ法によって地域のコニュニティQOLを調査するための準備作業として、次のような予備調査を実施した。和歌山県和歌山市とカリフォルニア州ベイカースフィールド市との国際姉妹都市交流のもとに、ベイカースフィールド市にホームステイした経験のある中学生をパネリストとしたものである。外国の他の地域での生活を通して、自らの地域の価値を再発見する過程を明らかにすることを目的としたものであった。デルファイ法では回収率の低下が大きな問題となる場合が多いが、この予備調査では、3ラウンドの調査をおこなったが、著しい回収率の低下はなく、中学生でも理解し参加できる調査票になっていることが確認された。中学生は、一般的に大人よりも感受性が強く、大人が見過ごしてしまうような価値に着目することもある。地域の次の世代を担う中学生が捉えるコミュニティQOLと彼らが築こうとするネットワークの一部を明らかにすることができ、予備調査として意義あるものであったといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献調査はほぼ予定通り実施できた。また、地方自治体の担当者ともアポイントがとれ、インタビュー調査ができた。さらに、和歌山市での中学生を対象としたデルファイ法による予備調査の準備も順調に行うことができた。さらに、その予備調査の実施も年度内に終了することができた。ただし、いくつかの地方自治体の担当者とは予定があわず、インタービューを行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、文献調査を行う。また、中学生を対象としたデルファイ法によるコミュニティQOLの予備調査の過程および結果を踏まえて、本調査を実施する。調査対象となるパネリストは、和歌山県和歌山市とカリフォルニア州ベイカースフィールド市との国際姉妹都市交流を行っているぞれぞれの都市の各30名である。すでに、ラウンド1は終了した。英語の回答を日本語に翻訳する作業および日本語の回答を英語に翻訳する作業が予定したよりも時間がかかることがわかった。この作業を迅速にできるように留意する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
予定していたインタビュー調査が次年度に延期になったため 本年度に延期になったインタビュー調査を実施する
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Research Products
(3 results)