2013 Fiscal Year Research-status Report
EUおよびドイツにおけるIFRSアドプションに伴う制度内コンフリクトに関する研究
Project/Area Number |
25380609
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
潮崎 智美 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (70336072)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ドイツ会計 / EU会計 / IFRS / 国際財務報告基準 |
Research Abstract |
本研究の目的は、政治、法、会計といった視点に基づき、領域をまたいで複雑に絡み合ったこれらの諸問題をグローバリゼーション研究として学際的に分析することによって、なぜ日本においてIFRSアドプションが困難であるのか、EUおよびドイツを先端事例としてその原因と対応策を探究することである。 平成25年度は、法と会計に焦点を当て、法社会学にもとづく分析フレームワークの構築、および中小企業版IFRSとEU会社法指令のコンバージェンスに関わるコンフリクトに関する先行研究の整理し、収集した情報を整理して定性的分析を行った。 学会報告・研究会報告としては、平成25年度中、さまざまな研究会で4回の報告をしたほか、平成25年10月にペナンで開催されたアジア会計学会(AAAA)で英語による報告を行った。そこでの報告論文は、平成25年6月に、ワーキングペーパーとしてまとめている。また、平成26年1月に公開講座を開催し、研究成果を地域に還元した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね、計画通り進行中である。研究報告、成果公開などはとりわけ順調に進展しており、来年度は、これらに基づいて、分析を補強し、論文公表していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目にあたる平成26年度には、EU会社法指令のドイツ商法典への国内法化に伴うコンフリクトを取り扱う予定であるが、そこではとりわけ会計・財務報告の主な機能(情報提供機能と分配裁定機能)および法目的(投資家保護と債権者保護)に関するコンフリクトに焦点をあてる。また、研究方法としては、海外調査に重きを置き、その成果の分析を行う予定である。また、平成26年度も継続的に学会・研究会報告を行うとともに、それらを論文公表に結び付けていく。
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