2015 Fiscal Year Research-status Report
| Project/Area Number |
25380954
|
|---|
| Research Institution | Niigata Seiryou University |
|---|
Principal Investigator |
真壁 あさみ 新潟青陵大学, 社会福祉学部, 教授 (20290067)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 真理子 新潟青陵大学, 社会福祉学部, 准教授 (50440467)
浅田 剛正 新潟青陵大学, 社会福祉学部, 准教授 (10521544)
橘 玲子 新潟青陵大学, その他の研究科, 教授 (00018384)
本間 昭子 新潟青陵大学, 看護学部, 教授 (50339941)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
| Keywords | 子どもの入院 / 造形活動 / 粘土 / コラージュ |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
1．入院中の子どもの
①造形活動を通して、入院・治療・検査など苦痛を伴う身体感覚をどのように表現するのかについて：a コラージュ、粘土の両方の作品の写真からどのような印象を受けるかという調査を行い、因子分析を行ったところ、2因子が抽出され、コラージュ作品では、病理群の方が「不快」因子が高いことが認められた。作品を見る側にも、何らかの不快感や苦しさが伝わるような作品が作られていることが示唆される。ｂ見守り手との会話量は病理群の方が多く、見守り手が話し相手としても機能していることが示唆された。
②表現に適した造形の素材について：コラージュと粘土の制作によって比較したところ、病理群と対照群で制作中の会話の量、制作時間、テーマ変更などを比べたが差は見られなかった。両群を合わせての統計では粘土の方が制作時間が長く、何を作ろうかと試行錯誤するテーマ変更も粘土を制作した子どもの方に多く見られた。このことからはコラージュ制作では比較的自分の作りたいものが決まりやすいのに対し、粘土では手で触ったり、捏ねたりしているうちに、別のものを作りたくなったり、また、思ったとおりに造形できずに変更せざるを得ないというケースもみられ、子どもは一定の迷いや葛藤を体験していると思われる。それが入院中の造形活動として、適するかどうかについては今後考察の必要がある。
③造形活動が子どもに与える影響について：①にも述べたように、病理群では会話量が多く、病院の日常と違った場面で、見守り手に対するが遊び相手、話し相手としての期待が高いことも予測されるが、造形が様々な話のきっかけとなっていることが考えられる。話の内容については今後分析する予定。
2．病院スタッフと造形活動の有効性の共有や実施方法の検討については今後行う。
3．入院中の子どもの造形活動をどのように取り入れるかの造形プログラムについても今後検討を行う。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究に使える時間が限られており、分析に時間がかかっているため、前年度に計画していた病院スタッフとの造形活動の共有はまだできていない。
|
| Strategy for Future Research Activity |
6月 分析終了
7月 資料作成
8月 病院スタッフとの共有・検討
9月～10月 子どもの入院の際のプログラムの提案
10月～3月 資料整理・論文執筆・学会発表・報告書のまとめ・
|
| Causes of Carryover |
分析が全部終了していないため、人件費が使われていないことと、そのために病院スタッフとの結果の共有や検討が行われていないため、その分の請求額も未使用であること。また、研究成果発表が行われていないため、旅費、投稿費などが未使用であるため。
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
分析に関わる人件費
子どもの造形に関する研修費用と、旅費
病院スタッフへ謝金として使用予定
|
