2013 Fiscal Year Research-status Report
専門職(教員・医師)養成におけるサービス・ラーニングの教育効果に関する実証研究
Project/Area Number |
25381033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
倉本 哲男 愛知教育大学, その他の研究科, 教授 (30404114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉本 クリスティーン 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (20510126)
田中 豊治 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (60183464)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | Service-Learning / action research / 国際学会発表 / USA/Nicaragua |
Research Abstract |
近年の専門職(教員・医師など)養成改革の動向において、その基軸の一つに実務・実践能力を高めることが重視されている。しかし、大学教育においては未だに静的な「座学」が中心であり、多くの学生が「学ぶ意義」を感得できずに、その学習意欲の低下が指摘され続け、改善の方途は不十分である。 その方策の一つとして、H25年度では専門職養成系においてサービス・ラーニング(Service-Learning以下、SL)を導入し、学生の体験的学習に関する実践的研究を推進した。日本でもSLは、ボランティア教育の一環として徐々に認知され始め、幾つかの大学教育レベルで採用され始めている。(上智大学・関西国際大学・他)但し、純粋なボランティア教育が「社会貢献」「自尊感情」に有効であるのは明らかであるが、研究上の残余部分は、SLの最大の特徴が「専門教科の学び」と「社会貢献活動」との統合性にあった。これを明らかにした。 更に、研究分担者Christine Kuramoto(医師養成系)が加わり、医学教育学の知見も研究方法の一つとして援用していく。結論的には、次頁の研究課題に示したようにSLカリキュラムを開発し、その教育効果に関して量的・質的な混合メソッドによって実証した。(とくにナラティブによる学生の学びについて。) 本科研を通じて理解できたことの一つに、自己実践を向上するアクションリサーチの手法が最適であり、教師自身の振り返りだけではなく、学生の振りかえりも加えた「間主観による客観性に近づくアプローチ」が有効であり、次年度の研究の礎となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際学会発表ができたことに加えて、他のテーマ(Action Research)関連の文献を出版予定である。その中にService-Learningのchapterも加えており、概ね、研究進路は順調である。2014年度は学生の学習効果について、質的に検証予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでのSL実践事例の成果を踏まえ、大学教育を対象とするSLの教育効果に関して量的・質的な混合メソッドによって、主として以下を実証する。 1.学生の「社会貢献意識」を培うこと。2.学生自身の「自尊感情」(Self-Esteem)を高めること。3.学生に関連教科の有益性・実用性を実感させ、大学での学習意欲を高めること。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
調査のニカラグアまでの旅費・滞在費が予定よりも,安いチケットが購入できたためと予定していた謝金が,本年度は発生しなかったことによる。 ニカラグアで実施するサービスラーニング/プロジェクトの旅費・滞在費、及び謝金に使用する。また、今回も国際学会で発表予定である。
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Research Products
(2 results)