2013 Fiscal Year Research-status Report
戦後日本における教職の専門性の史的展開に関する総合的研究
Project/Area Number |
25381043
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
佐久間 亜紀 大東文化大学, 文学部, 准教授 (60334463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 哲 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (10511884)
末冨 芳 日本大学, 文理学部, 准教授 (40363296)
荒井 英治郎 信州大学, 全学教育機構, 准教授 (60548006)
布村 育子 埼玉学園大学, 人間学部, 准教授 (70438901)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 教職の専門性 / 教職の専門職性 |
Research Abstract |
今年度は、国内外の先行研究の整理と検討をおこなうとともに、研究課題①について推進した。 先行研究の検討によって、西欧英語圏においてprofession, professionalism, professionality, professionalizationという用語の意味概念が、未だ日本の先行研究による訳語と充分に対応していないことがあきらかになった。1960年代以降、主に社会学の領域においては機能構造主義的研究によって、専門職研究が展開され、専門職に求められる要件を整理する研究や論争が盛んになった。しかし、70年代以降は葛藤理論の立場から批判がおこなわれ、医療や法曹など領域別に専門職の定義がいかに変遷してきたかについての個別研究が展開されていたことを明らかにした。そのうえで、professionalismについての研究成果に比して、professionalizationに関する史的研究、特に教職についての史的研究が相対的に少ないことが明らかになった。 日本国内においては、professionalism, professionalizationについての定訳が定まっていない状況が明らかになった。日本では現在、教育行政学関係の領域を中心に、「教職の専門性」「教職の専門職性」という語を使い分ける用法が定着してきているが、国内にもその訳語について批判があること、さらに英語についても正確に対応する英訳語がなく、用語についてさらに検討が必要であることが明らかになった。 研究計画①日教組教研集会の検討および渡米調査については、研究者の体調不良と入院により、充分に作業をすすめることができなかったので、次年度に継続・延期することとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者が体調不良により入院加療を必要とした。そのため、研究の進行具合はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
全体で4年間を予定していたので、今年度の研究計画のうち、教研集会史料分析および渡米調査については来年度に延期し、実行する。研究代表者の体調については徐々に改善しているため、来年度で研究計画の遅れを取り戻す予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究代表者が体調不良により入院し、一時研究が中断し、体力的に予定していた史料検討の作業が遅れるとともに、訪米調査がおこなえなかったため。 教育図書館所蔵史料の検討については、来年度継続しておこなう。またアメリカ合衆国への調査を来年度におこなう。その他の研究計画には変更はない。
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