2014 Fiscal Year Research-status Report
戦後美術教育における人間像の変遷と美術教育実践の多様化
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25381228
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Research Institution | Kyushu Women's University |
Principal Investigator |
谷口 幹也 九州女子大学, 人間科学部, 准教授 (30335830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相田 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (20302903)
神野 真吾 千葉大学, 教育学部, 准教授 (90431733)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 人間像 / 戦後 / 多文化主義 / アート |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度に行った研究活動、研究実績は以下の通りである。 Ⅰ 戦後美術教育における人間像の変遷の解明/山本正男の『美術教育学への道』、石川毅の『芸術教育学への道』の分析を通し「人間像の変遷」に関する検討を行う。その成果を平成26年7月に開催されたInSEA2014 in メルボルン、平成26年12月20日開催の美術科教育学会地区会in東京にて発表。 Ⅱ 美術教育実践の多様化に関する分析/<美術>における近代的芸術家像からプロジェクト型アートを組織する芸術家への展開に関する調査研究を千葉市で展開するWiCANにて行う。その成果を平成26年12月20日開催の美術科教育学会地区会in東京にて発表。 Ⅲ 戦後学校教育の原理・方法の分析、新時代の美術教育実践の開発/戦後日本の政治状況、学習指導要領における人間像、社会像の変遷に関する検証を行う。その成果をその成果を平成26年7月に開催されたInSEA2014 in メルボルン、平成26年12月20日開催の美術科教育学会地区会in東京にて発表。 Ⅳ 海外美術教育実践との比較/グローバルな視点に立った教育、文化プログラムの調査研究を4カ国で行う。(1)オーストラリア、メルボルンにて小学校3箇所、オーストラリア現代美術館で調査し、多文化主義の教育政策と、現代美術の社会的機能に関する調査を行う。(2)大韓民国、釜山広域市で開催された釜山ビエンナーレ2014にて、展示内容と招待キュレーターへのインタンビューを行う。(3)ポーランド、ポーランドユダヤ歴史博物館、アウシュビッツ・ビルケナウ博物館の調査にて、ホローコーストに関する客観的かつ鑑賞者の内省を促す展示内容からの「戦後」「人間像」に関する検証を行う。(4)ドイツ、ベルリンのハンブルガー・バーンホーフ現代美術館にて、ヨゼフ・ボイス、アンセルム・キーファー等のドイツの現代美術作家の調査を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
海外4カ国での調査を行うことによって、日本の戦後美術教育の展開に関する検証のための視座を明確にすることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進の方策は以下の通りである。 Ⅰ 戦後美術教育における人間像の変遷:インタビュー集の作成と学術論文の作成及び発表。 課題=前年度までの研究調査の精査。方法=インタビュー記録集の作成。研究フォーラムの開催。 Ⅴ(Ⅰ+Ⅱ+Ⅲ+Ⅳ)新たな時代の美術教育原理・方法の解明 課題=前年度までのⅠ~Ⅳの調査研究の成果をもとに新たな時代の美術教育原理・方法を明示する。方法=グループワークによる検討。研究成果をまとめたプランの発表。教育実践者を招いたヒヤリング。教育現場への提案、意見収集。
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Causes of Carryover |
計画していた聞き取り調査、アンケート調査で未実施のものがあるため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
未実施の聞き取り調査、アンケート調査を行う。
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