2013 Fiscal Year Research-status Report
特別支援学級担当教諭に効果的な支援を行うためのコンサルテーションシステムの構築
Project/Area Number |
25381329
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
池田 泰子 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 准教授 (90387514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳川 玲子 東海大学, 文学部, 教授 (80312867)
足立 さつき 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 講師 (10454307)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | コンサルテーション / 特別支援学級 / 言語聴覚士 |
Research Abstract |
2013年度は研究者が2012年に特別支援学級(支援学級)担当教諭218名を対象として行った質問紙調査の分析と外部専門家と教諭がより良い連携を行っている台湾を視察した。 1.質問紙調査を分析した結果 神奈川県6市の小中学校支援学級教諭348名に「学級に関する質問」「外部専門家 との連携状況」「今後の外部専門家との連携」「児童の実態把握」「言語聴覚士(ST)との連携」の5部構成の質問紙調査を実施した。STが行うコンサルテーションに興味があり詳しい話を聞きたい:42.7%。コンサルテーションへの興味別に分析した結果 1)支援級経験年数の平均:興味ありは5.0年、興味なしは7.3年。2)言語・コミュニケーション指導に不安があると回答した割合:興味ありは72.5%、興味なしは48.3%。STが行うコンサルテーションに興味があると回答した教諭は興味がないと回答した教諭より支援学級経験年数が浅い、言語・コミュニケーション指導が不安であるという自己の問題への気づきがある、相談したい悩みに対応してくれる外部専門家をみつけられないという連携の第一歩の段階でとても困っているという特徴が認められた。 2.台湾視察の成果 台湾の教育費は国家予算の25%以上、特殊教育経費は市の予算の4.5%以上でなければならないと規定されている。台北市立文山特殊教育学校(特別支援学校)には言語聴覚士が2名、作業療法士が2名、理学療法士が2名、心理士が1名配置。通常の教諭免許と特別支援教育の免許は別のものなので通常級から特別支援学級への異動はないなど根本的な所が日本と異なっている。特別支援学級の教諭は通常級の生徒に障害等についての講義を行っていた。学校で対処できないことがあった場合には教育委員会に申請すれば教育委員会からその問題に詳しい言語聴覚士等の専門家を派遣するというシステムであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
先行文献をレビューし、研究者が実施した特別支援学級担当教諭218名を対象とした質問紙調査を分析した結果、外部専門家が特別支援学級担当教諭にコンサルテーションを行う際には多くの壁があることがわかったのでコンサルテーションに関する情報収集を行った。予定では特別支援学級を訪問し困り感についてインタビューするのは2013年度であったが準備しなければならないことが予想以上であったため2014年度に持ち越しとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
2013年度に実施する予定であった特別支援学級担当教諭へのインタビューは7月に行う予定となっている。コンサルテーションに関する情報収集は2013年度に前倒しで調べたので、当初の予定通り「簡易問診票」と「コンサルテーション後の簡易評価票」は作成できる見込みである。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
計画がやや遅れており支援学級訪問が次年度になった関係で約2万円分を経費として使用しなかった。 2014年度の7月以降に支援学級訪問が決まっているので2013年度に使用しなかった2万円を使用する予定。
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Research Products
(1 results)