2013 Fiscal Year Research-status Report
乳幼児から学童期の発達障害児の包括的言語・コミュニケーション評価の開発研究
Project/Area Number |
25381330
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
足立 さつき 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 講師 (10454307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 泰志 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (60207850)
池田 泰子 聖隷クリストファー大学, リハビリテーション学部, 准教授 (90387514)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 統語方略 / 発達障害 / 言語発達検査 |
Research Abstract |
本研究の目的は、乳幼児から学童期までの発達障害児に対する言語・コミュニケーションの包括的評価を確立することである。初年度の予定は、(1)申請者らが調査した統語に関する予備調査をもとに検査課題、図版、手続きを修正する、(2)埼玉、神奈川、静岡の保育園児(3歳~6歳60~100名)に対し修正した検査を実施(予備調査I、II)し、結果をもとに検査課題の整備をすることである。 予備調査:埼玉県の保育園児および小学1年~3年の学童児47名(内訳:3歳6名、4歳6名、5歳5名、6歳9名、7歳5名、8歳9名、9歳6名、10歳1名)を対象に、協力施設にて言語聴覚士3名が個別に実施した。課題は、4語連鎖、比較、使役、受動・能動、授受の8課題について図版を提示し、受信4~12試行後に発信2試行を約30分で行った。結果を集計し、各課題の正答率60%を課題通過とした。結果は、受信・発信とも年齢段階ごとに得点が上がっていたが、課題による差が見られた。4語連鎖は全員が通過、授受文は全員不通過であり、概ね5歳後半以降で、課題を通過した。 予備調査I:予備調査の結果で学童児は概ね課題を通過していたことから、保育園児47名(3歳後半~6歳後半)に課題の試行数を4~8に減少し、言語聴覚士2名が個別に実施した。手続きは、発信2試行後に受信課題を行い、最後に発信を1試行に変更した。正答数を集計し、正答率60%を課題通過とした。受信は、年齢段階ごとに得点が上がっており、今回は概ね6歳前半で課題通過であった。また、授受文は全員不通過、使役文が難しい傾向にあった。 予備調査II:予備調査Iの結果から、受信課題後に発信を2試行、正答が得られなかった場合、3試行目は見本を提示し発信を促した。発信については、今後質的分析も加える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備調査I.IIは、計画通りに実施した。 予備調査Iの結果を第58回日本音声言語医学会(高知)にて報告した。 調査の結果から、発信においては質的分析を加えることになったが、データ入力に留まった。 課題手続きの変更により、記録用紙、図版の修正については検討できた。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね順調に進展しており、特に計画の変更はない。 6月末の第15回日本言語聴覚学会で全国調査協力の打診をするための資料を作成する。 発信の質的分析を進め、8月には実施マニュアル作成に着手する。 マニュアル作成と並行して、検査用具の図版の選択、大きさ、配置などの検討を進める。
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Research Products
(3 results)