2015 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児から学童期の発達障害児の包括的言語・コミュニケーション評価の開発研究
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25381330
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
足立 さつき 慶應義塾大学, 経済学部, 特任講師(非常勤) (10454307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 泰志 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (60207850)
池田 泰子 岩手大学, 教育学部, 准教授 (90387514)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 発達障害 / 言語発達 / 統語能力 / 構文学習 / 言語検査 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年6月に開催された第15回日本言語聴覚士学会(東京)に合わせて調査協力担当者説明会を開催し、8名が参加した。平成27年8月~平成28年2月に全国6地区の保育園6か所および幼稚園2か所、アフタースクール2か所で本調査を実施した。調査対象の内訳は、1歳台23名、2歳台69名、3歳台104名、4歳台153名、5歳台118名、6歳台157名、7歳台16名、8歳台13名、9歳台14名、10歳1名の計768名。予定していた小学校での調査は困難で、参考データとしてアフタースクールの子どもたちの協力を得た。対象から、発達障害等の診断を受けている11名および中断した1名を除いた756名を分析の対象とした。 各課題の受信は、正答1点、誤答0点とし、集計した。発信は、要素を0~4に得点化した。対象の年齢を半年単位に分け、年齢群ごとの各課題の通過率を60%とした。全体には、年齢群の上昇とともに、統語課題の成績も上がっていた。統語課題の受信の通過年齢は、貸借文:4歳後半、使役文:5歳前半、反対語文・受身文:6歳前半、4語連鎖・授受構文・比較文:6歳後半であった。 これは、予備調査に比し、若干遅い傾向であった。発信の通過年齢は、受信に比し、若干遅れる傾向にあった。各課題の受信間、発信間の成績の相関では、弱から中程度の相関関係が認められた。授受構文・貸借文・受身文・使役文において、課題内に正語順文と逆語順文を混合した。平均点を比較したところ、全体として正語順文の方が簡単で修得が早いと言える。
研究成果は、第61回日本音声言語医学会発表、日本音声言語医学会へ論文を投稿する予定である。また、本調査の結果をもとに標準化作業を行い、検査として次年度以降に発売する予定である。
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Research Products
(3 results)