2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25400032
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
金光 滋 近畿大学, 工学部, 教授 (60117091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚田 春雄 近畿大学, 工学部, 教授 (00257990)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ゼータ関数 / 関数等式 / モジュラー関係式 / イーワルド展開 / 非加工モジュラー関係式 / シータ変換公式 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで10数年間に科学研究費補助金の研究の最終目的の一つでありました.苦節40年の「ゼータ関数大全Ⅰ─modular relation supremacy」を2014年暮れに出版致しました.その一部は,2015年9月(10日)のインドの特殊関数論国際会議にて,シータ関数,ベータ変換(メリン-バーンズ積分ともいう),イーワルド展開について基調講演で解説致しました. 「The quadratic reciprocity and Riemann’s non-differentiable function」は,インドHRIに滞在中に完成したもので,ゼータ対称性と同値なシータ変換公式の積分形から,リーマンの至る所微分不可能関数の有理点における微分可能性の判定のみならず,実にガウスの平方剰余の相互法則までが導出されるという結果であります.これまで,リーマンの至る所微分不可能関数に関して多くの研究がありましたが,有理点における場合はこれらをすべて凌駕するものであります.平方剰余の相互法則はこれまで多くの証明があり,ムールティ-パセリの論文は,シータ関数の積分形の極限を考察することで2次のガウス和の相互法則に至っておりますが,[8]はさらにそれを進めた形で,上半平面上でわずかに右下がりの線分上の積分の近似を正確に求めるものです.Res. Number Theory」に発表いたしました. また第7回日中セミナー報告集として「Plowing and starring through high wave forms」を出版いたしました.その中で「On modular relations」を発表いたしました.上記「supremacy」の第3章「非加工モジュラー関係式」に相当する部分で,関数等式に多重ガンマが含まれており,加工ガンマ因子がない場合をかなり詳しく述べたものです.その他,モジュラー関係式が埋没した形の合同式など多くの結果を得ることができ,まさに収穫の始まりでありました.
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Research Products
(11 results)