2013 Fiscal Year Research-status Report
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25400277
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
真貝 寿明 大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (30267405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥居 隆 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (00360199)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 一般相対性理論 / 高次元時空 / ダイナミクス / 摂動解析 / 数値シミュレーション / ブラックホール / ワームホール |
Research Abstract |
本年度は,当初の計画通り,高次元時空におけるダイナミクスの解析に着手した.球対称という対称性を課したものの,一般N次元でのダイナミクスを追える光伝播座標での基礎方程式を導出し,数値コードの開発を行った.また,5次元時空に限るもののGauss-Bonnet項を含んだ重力理論での基礎方程式も導出し,数値コードの開発を行った. 具体的な研究成果としては,ワームホールの安定性に関する研究を進めている.これまでの我々の研究により,4次元時空でのワームホール(Ellis解)は不安定解であり,喉(throat)の部分は不安定性によって分岐して,ブラックホールに転じるか膨張時空に転じることが分かっている.我々は,まず一般次元においてEllis型ワームホール解を求め,それらの解の摂動解析を行った.その結果,すべての次元で不安定モードが存在することが示された(論文[1]).次に,数値的に摂動解の時間発展を追い,5/6 次元において,摂動解析の結果を支持し,喉の振る舞いもエネルギーの過不足に応じて決定されることが確かめられている(論文執筆中). また,宇宙項が存在するときの解析,Gauss-Bonnet重力理論での解のダイナミクスにも着手している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画の通り,順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
数値シミュレーションによる計算結果は大まかなものが揃っていて,論文執筆を進めている状態である.精度を上げた詳細な結果が出た後には,ワームホールの高次元ダイナミクスに関する報告,宇宙項の有無による安定性の違いに関する報告,Gauss-Bonnet重力理論におけるダイナミクスの報告の3論文の投稿を行う.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究が順調に進展していたので,次年度の基金受入を前倒し請求(20万円)し,デバッグ用のPCを購入したが,PCの値段が想定より安価だったため余剰金が生じた. 次年度へ繰り越して,当初計画にある,高精度計算用PCの購入へと充当させる.
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Research Products
(7 results)