2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25420359
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
新井 宏之 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00193053)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 光アンテナ / 漏れ波アンテナ / ビーム走査 / ワッフル導波路 / 光無線通信 |
Outline of Annual Research Achievements |
無線によるデータの伝送容量が急増しているため,超高速な無線通信環境の構築が不可欠とされ,ミリ波帯以上の周波数と信号処理技術によって数十ギガビット以上の高速無線通信を実現する研究が進められている.しかし,テラビット以上の無線データ伝送の実現には,周波数が数百テラヘルツ以上の光波帯において,高利得ビームの高速走査による光アンテナによる無線システムが必要とされている. 光無線通信では30~40dBの高利得アンテナに対してビーム走査が必要となる.本研究において,光無線通信に適したビーム走査アンテナについて,新たに提案したワッフル導波路を用いて実現できる可能性をシミュレーションで示し,試作アンテナによってその基礎的な特性を確認した. 光漏れ波アンテナ構成に対して,新たに提案したワッフル導波路の設計・試作により,従来型のグレーティング導波路と比較を行った結果,アンテナに入力する波長を100nm変化させたとき,提案したワッフル導波路は従来型導波路に対して,指向性利得を10dB以上改善できることを明らかにし,光スイッチと組み合わせることで±60度の広角なビーム走査が実現できることも示している.なお,光アンテナの試作はシリコンファンダリーを利用して実施している. さらに,ワッフル導波路による光ビーム走査アンテナを基地局側に,フォトダイオードを端末側に仮定した回線設計により,10m程度までの短距離光無線通信が可能であることも示している.
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