2015 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体含浸法によるパラジウム-高分子電解質複合膜の製作とその評価
Project/Area Number |
25420805
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩井 芳夫 九州大学, 工学研究院, 准教授 (80176528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米澤 節子 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准助教 (50294898)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 直接メタノール燃料電池 / ナフィオン複合膜 / パラジウム錯体 / 超臨界流体含浸法 / メタノール浸透率 / プロトン伝導率 / 選択率 / 電池特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
Pd-Nafion複合膜を電池の電解質膜として長時間使用すると劣化することが懸念されたため、長時間使用後の劣化の有無の検討を行った。パラジウム錯体としてパラジウムテトラメチルヘプタンジオナート(Pd(thd)2)を用い、超臨界流体含浸法により内容積80cm3の高圧セルに対する錯体導入量0.05g、超臨界流体処理温度60℃、圧力20MPaの条件でPd(thd)2-Nafion複合膜を作製した。その複合膜を用い、膜-電極接合体(MEA)を作製した。MEAをパッシブ型DMFC単セルに組み込み、DMFC単セルの電池特性の測定を40℃で行った。その後、DMFC単セルをマブチモーター(株)製ソーラーモーター(RF-500TB)に接続し、室温下で電池として作動させた。モーター電圧はおよそ500mVであった。燃料として3wt%メタノール水溶液を用い、8時間おきに燃料を入れ替え、合計50時間作動させた。次に、50時間作動させたDMFC単セル電池特性の測定を40℃で実施した。DMFC単セルは、50時間使用後でも最大出力と起電力ともに使用前からの変化は見られなかった。それにより、50時間の使用ではPd(thd)2-Nafion複合膜は劣化しないことが分かった。使用前と50時間の使用後のPd(thd)2-Nafion複合膜の断面のTEM画像を比較した所、使用前後で大きな違いは見られなかった。しかし、使用前には存在していた粒子径数nmのPd粒子が使用後では確認できなかったため、クラスターサイズより小さいPd粒子は電池として使用中に膜中を移動し、凝集したと考えられる。
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Research Products
(5 results)