2013 Fiscal Year Research-status Report
透明模型と屈折率整合を用いた船体付加物まわりの詳細流場計測法の開発
Project/Area Number |
25420878
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | National Maritime Research Institute |
Principal Investigator |
濱田 達也 独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (00608630)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星野 邦弘 独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (40399514)
川並 康剛 独立行政法人海上技術安全研究所, その他部局等, 研究員 (00373423)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 屈折率整合 / 熱可塑性樹脂 / 透明模型 / 船舶 / 省エネ付加物 |
Research Abstract |
今日、省エネ効果を目的とした様々な船体付加物が考案されている。さらなる省エネ効果の向上を目指すためには、付加物周りの詳細な流れを把握する必要があるが、模型の壁によりレーザ光の届かない場所での流場計測は困難である。 本研究では、水と屈折率整合が可能な材料で透明模型を製作し、省エネ付加物の1つであるダクト外部および内部(本来レーザ光が届かない場所)の詳細な流場を計測できる技術の開発を行う。そのために、まず水との屈折率整合が可能な透明および低屈折率の材料調査を行った。事前調査では、屈折率1.38のUV硬化型樹脂があることがわかっていたが、今回の調査により熱可塑性樹脂でUV硬化型の樹脂より水の屈折率に近い材料があることがわかった。UV硬化型樹脂より水の屈折率に近く、熱可塑性樹脂は加工がしやすいため、この熱可塑性樹脂を選定することにした。この熱可塑性樹脂を用いて厚みが異なる試験片を製作することにより、省エネ付加物の加工法の検討に必要な情報が得られた。本来選定した樹脂は厚さ200μm程度のフィルムの製作に使用されるものであるが、模型製作では強度を持たせるために数ミリの厚さが必要である。このため厚みを増したときの屈折率の変化が懸念されるので、厚さ2mmの試験片の屈折率の測定を行った。その結果、選定した樹脂は厚さ数ミリでも屈折率にほとんど変化がないことがわかった。また、微小な非屈折率整合の問題点の把握のために、水中での屈折の観測および光減衰率の計測を実施する準備を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、透明模型の材料調査にほとんどの時間を費やしてしまい、微小な非屈折率整合の問題点の把握のための観測および計測まで至らなかった。ただし、次年度実施予定の透明模型の加工法の検討に必要な情報収集を始めることが出来た。
|
Strategy for Future Research Activity |
昨年度実施できなかった観測および計測を早々に行い、下記の課題を実施する。 (1) 微小な非屈折率整合の問題点の把握の観測および計測 (2)省エネ付加物の加工法の検討 (3)模型設計・製作
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度に使用予定だった透明材料より適した材料があることが調査の結果わかったので購入する材料を変更した。そのため、次年度使用額が生じた。 翌年度に実施する省エネ付加物の加工法の検討および模型の製作に基金と合わせて使用する。
|