2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25450255
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
下出 信次 横浜国立大学, 環境情報研究科(研究院), 准教授 (70397090)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | カイアシ類 / Eucalanidae科 / Calanidae科 / 生活史 / 成長に伴う鉛直移動 / 卵生産 / r-K戦略 / 休眠 |
Outline of Annual Research Achievements |
一作年度までのEucalanidae科における再生産(卵生産)戦略の解析結果から、顕著なSeasonal OVMを行う種は「小卵多産」のr-戦略者であり、通年表層に分布する熱帯・亜熱帯性表層種は「大卵小産」のK-戦略者であることが明らかとなっている。昨年度は、同科で卵サイズと卵生産のデータが得られていなかった2種について、追加の採集と飼育実験を行った。さらに、Eucalanidae科と同様、科内でSeasonal OVM種と表層性種の双方が存在するCalanidae科に関しても解析を実施した。その結果、生活史戦略と卵サイズ、卵生産の間には、上記と類似した傾向が認められたことから、本研究で明らかとなったEucalanidae科の傾向は、同科特有のもではなく、浮遊性カイアシ類全般に適応可能である可能性を示唆するものと考えられた。 また、一昨年度実施した横浜国立大学臨海環境センターに保存されている動物プランクトンのモニタリング試料の解析を継続し、昨年度は、Eucalanus californicusの季節的出現消長の経年変化について、2015年の試料を解析することに加えて、本種の飼育実験を行い、表層での産卵の確認と卵生産速度の測定を行った。その結果、昨年度の本種の春季表層への出現傾向は、一昨年度と同様、表層での餌環境が安定せず、出現期間が長くなる傾向を示した。上記の傾向は、卵生産速度の解析結果からも支持され、2014年度実験結果や他海域での結果と比較して低い値であったことも明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
飼育実験およびモニタリング試料の解析に関してもほぼ予定どおり実施することができたものの、学内外の委員会等の業務が増加し、研究成果の公表に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
E. californicusを対象としたモニタリング試料の解析については、過去の試料がまだ10年分以上あるため、本年度中は可能な限り解析を続ける予定であるが、他の実験と試料の解析については、ほぼ完了したため、これらまでに得られた研究成果について、学会発表を行い、さらに投稿論文を作成し国際誌に投稿し公表する予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度から今年度にかけて、当初予定とは異なり、学内の各種委員会業務に加えて、学外の学会評議員や学術雑誌の編集委員を引き受けることとなり、研究成果の解析とその公表の準備に遅延が発生したため、旅費と論文投稿用に確保していた予算額と実際の使用額に差が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
関係する学会等での研究成果公表ための旅費と研究論文の投稿費用(英文校閲等を含め)に充てる予定である。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Seasonal and regional change in vertical distribution and diel vertical migration of four euphausiid species (Euphausia pacifica, Thysanoessa inspinata, T. longipes, and Tessarabrachion oculatum) in the northwestern Pacific2016
Author(s)
Sogawa, S., Sugisaki, H., Saito, H., Okazaki, Y., Ono, T., Shimode, S. and Kikuchi, T
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Journal Title
Deep-Sea Research I
Volume: 106
Pages: 1-9
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Typhoon-induced response of phytoplankton and bacteria in temperate coastal waters.2015
Author(s)
Tsuchiya, K., Sano, T., Kawasaki, N., Fukuda, H., Tomioka, N., Hamasaki, K., Tada, Y., Shimode, S., Toda, T. and Imai, A
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Journal Title
Estuarine, Coastal and Shelf Science
Volume: 167
Pages: 458-465
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] New radioisotope-free method for measuring bacterial production using [15N5]-2′-deoxyadenosine and liquid chromatography mass spectrometry (LC–MS) in aquatic environments2015
Author(s)
Tsuchiya, K., Sano, T., Kawasaki, N., Fukuda, H., Tomioka, N., Hamasaki, K., Tada, Y., Shimode, S., Toda, T. and Imai, A.
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Journal Title
Journal of Oceanography
Volume: 71
Pages: 675-683
DOI
Peer Reviewed
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