2014 Fiscal Year Research-status Report
温帯性多回産卵魚のモデル生物・マミチョグを用いた水温刺激による成熟促進反応の解析
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25450312
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Research Institution | Fisheries Research Agency |
Principal Investigator |
清水 昭男 独立行政法人水産総合研究センター, 中央水産研究所, グループ長 (90371830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
筒井 和義 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (20163842)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | マミチョグ / 生殖腺刺激ホルモン / 成熟 / 生殖内分泌系 / 水温刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
マミチョグ脳のcDNAを次世代シークエンサーによる解析にかけ、生殖内分泌系関連の遺伝子同定を試みた。GnRHR、GnIH、Kiss2などの重要な遺伝子を同定することができ、部分配列が判明した。また、マミチョグ脳下垂体の生体外培養によって、生殖腺刺激ホルモンの合成と分泌に及ぼすGnRHの影響を調べた。その結果、GnRHはFSHとLH双方の合成と分泌を促進することが明らかとなった。さらに、前年度行った水温刺激実験で得られた血液サンプルのELISAによるFSH及びLHの定量を行った。FSH濃度は水温上昇後4週目及び6週目に増加したが、LH濃度には水温による明らかな差は認められなかった。また、GTHの血中濃度変化と下垂体中GTHベータ鎖mRNA量の変化は大きく異なることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた水温刺激実験を完了し、脳下垂体の生体外培養実験、脳における発現遺伝子の次世代シークエンサーによる解析も行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新たに得られた生殖内分泌関連遺伝子について、定量PCRによる発現解析法を確立する。水温刺激実験で得られたサンプルの定量PCR及びELISAによる解析を完了するとともに、フィードバック研究、生体外培養によるホルモン効果の検証実験等を継続する。これらの結果を総合的に解析することで、環境因子-脳-脳下垂体-生殖腺の流れにおける生体分子による情報伝達機構のモデルを作成する。
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Research Products
(4 results)