2015 Fiscal Year Annual Research Report
がん選択的なRNA干渉治療薬の開発に向けた核酸デリバリーシステムに関する研究
Project/Area Number |
25460041
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
浅井 知浩 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (00381731)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 合成致死性 / がん / siRNA / PARP1 / PTEN |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、合成致死性に基づくsiRNA医薬品の開発を目的とし、合成致死遺伝子としてphosphatase and tensin homolog deleted from chromosome 10(PTEN)とpoly [ADP-ribose] polymerase 1(PARP1)の組み合わせに着目した。両者はともにDNA修復に関与するとされ、PTENは約半数のがんで欠損が認められている。そこで、PTEN欠損がん細胞を用い、PARP1を標的としたsiRNA(siPARP1)の合成致死誘導能を検討した。siRNAのベクターには、我々が開発したdicetyl phosphate-tetraethylenepentamine-based polycation liposomes(TEPA-PCL)を用いた。各種培養細胞に対しsiPARP1を導入したところ、正常細胞およびPTEN陽性がん細胞と比較し、PTEN欠損がん細胞においてDNA損傷とアポトーシス細胞の有意な増加が認められた。siPARP1は、PTEN欠損がん細胞に対して選択的な抗がん効果を示し、その効果はPARP1の低分子阻害剤であるOlaparibと比較して有意に高かった。さらに、PTEN陽性がん細胞のPTENとPARP1の双方をノックダウンしたところ、PARP1単独ノックダウン時には認められなかった増殖抑制効果が観察された。以上より、PTEN欠損がん細胞にsiPARP1を導入することにより、DNA修復機構の破綻に起因する合成致死を効果的に誘導できることが示唆された。
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Research Products
(22 results)