2016 Fiscal Year Annual Research Report
Suppression of the splicing mutation based on the molecular mechanism of pre-mRNA splicing fidelity
Project/Area Number |
25460057
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
米田 宏 北海道大学, 薬学研究院, 講師 (60431318)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | スプライシング / 低分子化合物 / スプライソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝性疾患の原因変異の多くがイントロンの5'側と3'側の末端に存在する、スプライス部位と呼ばれる短い配列に生じることが知られている。このようなケースではタンパク質をコードしているエクソン配列には異常がないため、正常なスプライシングを回復させられれば疾患症状の改善につながると期待される。一方、スプライシングを行う巨大複合体酵素スプライソソームがスプライス部位の一塩基の違いを正確に見分ける分子機構の理解は酵母をモデルとした研究からこの20年で大きく進歩した。この理解に基づき、スプライソソームの基質認識の正確性が維持される仕組みを標的とする低分子化合物を見出し、それによりスプライシングを制御することが本研究の目的である。これまでに化合物スクリーニングから同定した陽性化合物について共同研究者による類縁体の合成展開の支援を受け、多数の類縁化合物の活性評価を行ってきた。本年度はこの構造活性相関解析について活性評価と化合物数の両方で順調に研究を進めることができ、スプライシング調節活性とスプライシングとは独立した活性、両方の観点から化合物の部分構造と活性発現についてある程度まとまった傾向を掴むことができた。またこの過程で元の化合物よりも活性が向上した類縁化合物も得られており、今後の化合物の応用展開についても一定の方向性を示す結果が得られている。また化合物スクリーニングで得られたその他の化合物についても解析を進め、間接的にスプライシングに影響することが予想される化合物について、その作用の理解を深めることができた。
|