2013 Fiscal Year Research-status Report
静脈内皮からリンパ内皮への分化と管腔形成に伴う内皮細胞の分子特性と形態変化
Project/Area Number |
25460249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
磯貝 純夫 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (60212966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下田 浩 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20274748)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | リンパ管発生 / ゼブラフィッシュ / メダカ / 肺魚 / モデル動物 |
Research Abstract |
本研究は小型魚類をリンパ管研究の実験モデルとして確立すると同時に、静脈内皮からリンパ管内皮前駆細胞そしてリンパ嚢胞、さらにそれらが融合して管腔形成にいたるまでのリンパ内皮細胞の形態変化と分子特性の変化を関連つけて追究する。さらに、リンパ内皮の分化とリンパ管の形態形成メカニズムに関わる分子の発現と機能の解明を目的とする。 研究成果 1.胚について、リンパ管内皮あるいはその前駆細胞がEGFPを発現するfli-1トランスジェニックゼブラフィッシュとVEGFR3のプロモーターでEGFPが発現するトランスジェニック透明メダカについて,リンパ内皮細胞の分化,リンパ嚢からリンパ管の形成,胸管が静脈角に開口し機能を開始するまで、二光子顕微鏡システムにより生体イメージングを行った。2.幼魚・若魚・成魚について、リンパ管内皮が異物を取り入れる性質を利用してリンパ管系を色素で標識する方法を開発して標本を作製し、発生解剖アトラスを編纂してその一部を公開した。3.ゼブラフィッシュのメダカについて免疫組織化学法によりProx1とTie-2の発現を解析した。 4.リンパ内皮の分化関わる候補遺伝子flt4, lyve1, prox1の働きを Morpholino micro injection で阻害し、flt4について明確な阻害効果を確認した。5.ゼブラフィッシュとメダカの内臓リンパ管内皮の脂肪吸収・運搬機能を生理学的に検討した。6.硬骨魚類(肉鰭類)の静脈内皮からリンパ管内皮への分子特性の変遷を検証する目的から、オーストラリア肺魚のリンパ管内皮について、免疫組織化学法により Prox1とTie-2の発現解析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は小型魚類をリンパ管研究の実験モデルとしてリンパ内皮細胞の形態変化と分子特性の変化を関連つけて追究することにあるが、本年度は形態変化の解析(研究実績の1,2)に主眼を置いたため、分子特性の変化(研究実績の3,4,5,6)の解析がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成 25 年度に引き続いて、正常な内皮細胞の形態・分子特性の変化を解明する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25 年度は形態変化の解析(研究実績の1,2)に主眼を置いたため、分子特性の変化(研究実績の3,4,5,6)の解析がやや遅れたため。 26 年度は分子特性の変化(研究実績の3,4,5,6)に主力を置き、遅れを取り戻す。
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