2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25460332
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
土屋 浩一郎 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (70301314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石澤 啓介 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60398013)
池田 康将 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (60432754)
玉置 俊晃 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (80179879)
木平 孝高 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90377276)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 亜硝酸塩 / 糖代謝 / 脂質代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、食餌性亜硝酸による臓器保護作用のメカニズム、特にAMPKとの関連について明らかにすることである。前年度は動物実験を中心に実験を行い、亜硝酸塩には糖・脂質代謝改善効果があることを見いだしたが、本年度はAMPKの活性評価系の構築およびAMPK活性化の分子機構について実験を行った。AMPKはαβγの各サブユニットよりなるヘテロ3量体であり、各サブユニットにはさまざまな翻訳後修飾がなされることが近年明らかになってきており、中でも触媒サブユニットであるαのThr172におけるリン酸化がAMPK活性と比較的よく相関することからAMPK活性化の指標として一般的に用いられてきた。しかし、αサブユニットにはα1と2の二種類のアイソフォームがあり、それぞれの特性に違いがあることが示されてきているにもかかわらず、Thr172残基周辺の一次配列はよく保存されているため、Thr172のリン酸化の指標ではα1と2の活性をアイソフォーム特異的に評価することができないという大きな欠点がある。そこで、我々はα1、2それぞれに対する特異的抗体の作成を試み、免疫沈降画分における古典的kinaseアッセイを用いたアイソフォーム特異的AMPK活性評価系を構築した。さらに、LKB1が機能的に発現していないa549細胞を用い亜硝酸塩によるAMPK活性化を検討したところ、AMPK活性化が起こらなかった事から、亜硝酸によるAMPK活性化の分子機構として、上流kinaseとしてLKB1を介する経路が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度、平成26年度は主に培養細胞を用いた、AMPK活性化機構の機序を解明することが主な目的であったが、平成26年度の実験により、AMPK活性化機構の一つを解明できた事から、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本実験について、論文投稿を行ったが一部実験データの不足を指摘された。そのため、今後の方針としては、不足しているデータの追加実験も同時に実施する予定である。
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Causes of Carryover |
平成27年3月納品となり支払いが完了していないため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年4月に支払い完了予定である。
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