2015 Fiscal Year Annual Research Report
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25460533
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
菅井 基行 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 教授 (10201568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久恒 順三 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 助教 (40513180)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / 黄色ブドウ球菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
アトピー性皮膚炎から分離された株TF3378のコンプリートゲノムシークエンスを決定し、すでにドラフト配列を読んだ複数株と合わせてゲノムの比較解析を行った。その結果、アトピー性皮膚炎由来株TF3378に特徴的でかつアトピー性皮膚炎由来株に共通して見られる遺伝子群に注目し、その中からスーパー抗原様タンパクSEYを含めて複数の特有遺伝子を同定した。SEYについては組換え体を作製し、ヘアレスマウス腹腔内へ投与した結果、毛細血管拡張の可能性、うぶ毛の脱毛している所見が見られた。このことからSEYはなんらかの病態生理学的活性を有する可能性が示唆された。またアトピー性皮膚炎由来株TF3378を用いて、遺伝子相同組換えによる変異株作成を試みるため、大腸菌-黄色ブドウ球菌シャトルベクターを用いて形質転換を試みたが失敗した。そこで遺伝子改変法の開発を試み、CRISPR遺伝子破壊プラスミドシステムを構築した。構築したCRISPR遺伝子破壊プラスミドを用いてicaA破壊株を作製した。得られたicaA破壊株を用いて、フィラグリン欠損マウスへの菌固着性について検討した結果、菌固着性に変化がない(icaA破壊株もフィラグリン欠損マウスへ強い固着性を示した)ことがわかった。アトピー性皮膚炎患者皮膚からはほぼ100%の確率で黄色ブドウ球菌が分離される。菌が皮膚のどの部分に定着しているのかは未だ明らかにされていない。そこでsarA P1プロモーターとsodのSD配列を用いたoptimized plasmidを作製し、アトピー性皮膚炎由来株TF3378でGFP発現株を作製した。
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[Journal Article] Inhibitory effects of antibiofilm compound 1 against Staphylococcus aureus biofilms2016
Author(s)
Looniva Shrestha, Shizuo Kayama, Michiko Sasaki, Fuminori Kato, Junzo Hisatsune, Keiko Tsuruda, Kazuhisa Koizumi, Nobuyuki Tatsukawa, Liansheng Yu, Kei Takeda, Motoyuki Sugai
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Journal Title
Microbiology and Immunology
Volume: 60
Pages: 148-159
DOI
Peer Reviewed