2014 Fiscal Year Research-status Report
インターロイキン17産生ヘルパーT細胞を制御する新規ヘルパーT細胞の応用可能性
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25460592
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
仁木 敏朗 香川大学, 医学部, 助教 (40558508)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ガレクチン9 / 糖鎖 / レクチン / 炎症 / 免疫 / 感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではガレクチン9を分泌するCD4陽性T細胞(ThGal-9)の性質解明と臨床応用の可能性を探ることを目的としている。疾患におけるガレクチン9の関与を探る目的でさまざまな疾患の患者血漿中のガレクチン9を測定したところ、HIV感染症においてガレクチン9が大量に分泌されていることが明らかとなった(AIDS Res Hum Retroviruses 2014 30:654-664)。HIVの主要なターゲットがCD4陽性T細胞であることは自明であり、また我々の過去の研究からガレクチン9を添加すると、HIVの感染と細胞内増殖が阻害されることが明らかとなっている(Blood 2012 119:4192-4204)。これまで自己免疫疾患を中心にガレクチン9分泌細胞の研究を進めてきたが、臨床現場でより求められているHIV感染症に照準を定め直し、この疾患で分泌されるガレクチン9とその意義について解明を進めた。現在のHIV感染症治療は、強力な抗レトロウイルス剤を組み合わせたHAARTであり、強い副作用はあるが、治療中の患者血漿にはHIVが検出されなくなる。しかしHAARTを停止するとたちまち血漿中HIVが急増し、患者はAIDSを発症して死亡する。これはHIVが患者のCD4陽性T細胞の遺伝子に潜伏・休眠しており、潜伏HIVにはHAARTは無効であるためだと考えられている。試験管内での実験の結果、ガレクチン9は潜伏HIVを目覚めさせると同時に、細胞が有する抗ウイルス酵素を発現させてHIVを不活性化することが示された。これはHIV感染症の根治につながる重要な発見である。一年後の特許出願を目指してデータを固めるべく研究を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究において我々が注目したガレクチン9分泌細胞はCD4陽性T細胞であるが、この細胞はまさにHIVのターゲットである。これまでは、研究の蓄積が多い自己免疫疾患を中心に研究を行ってきたが、臨床現場でより重要度が高いHIV感染症に照準を移して研究を行った結果、新規なメカニズムが明らかとなってきた。
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Strategy for Future Research Activity |
潜伏HIVを目覚めさせる方法の確立は現在最もホットな研究課題である。既存のHAARTと組み合わせることによってHIVの根治が可能になると考えられており、Shock and Kill療法として注目を集めている。様々な方法が試みられているが、未だ十分な作用は得られていない。分泌されたガレクチン9はCD4陽性T細胞に潜伏するHIVを目覚めさせるだけでなく、細胞の抗ウイルス酵素の発現を上昇させることも示された。これらの発見を強固にするために、様々な条件の検討を行い、特許出願に耐えるデータ作製を行う。
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Causes of Carryover |
平成25年度の使用額が予定より大幅に少なくなったためである。具体的には当初予定していた方法を使わずして結果が得られたことと、同年に急に退職した助教より高額の試薬を受け継いだことである。また本年度はパートタイマーの人件費を本助成より支払う予定であったが、別の研究予算より支払うことになりその分も影響している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
分泌されるガレクチン9がHIV感染症の根治につながる可能性を示すデータが得られた。本年度はこの結果が間違いないことを調べることに集中し、特許出願を目指す。ガレクチン9を含む各種ガレクチンおよび別のレクチンをリコンビナントタンパク質として調製し、ヒトCD4陽性T細胞株における作用を抗ウイルス酵素の誘導を中心に調べる。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Galectin-9 suppresses the growth of hepatocellular carcinoma via apoptosis in vitro and in vivo.2015
Author(s)
Fujita K, Iwama H, Sakamoto T, Okura R, Kobayashi K, Takano J, Katsura A, Tatsuta M, Maeda E, Mimura S, Nomura T, Tani J, Miyoshi H, Morishita A, Yoneyama H, Yamana Y, Himoto T, Okano K, Suzuki Y, Niki T, Hirashima M, Masaki T.
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Journal Title
Int J Oncol.
Volume: 46
Pages: 2419-2430
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Effect of nasopharyngeal carcinoma-derived exosomes on human regulatory T cells.2015
Author(s)
Mrizak D, Martin N, Barjon C, Jimenez-Pailhes AS, Mustapha R, Niki T, Guigay J, Pancré V, de Launoit Y, Busson P, Moralès O, Delhem N.
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Journal Title
J Natl Cancer Inst.
Volume: 107
Pages: 1-13
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Elevated OPN, IP-10, and neutrophilia in loop-mediated isothermal amplification confirmed tuberculosis patients.2014
Author(s)
Shiratori B, Leano S, Nakajima C, Chagan-Yasutan H, Niki T, Ashino Y, Suzuki Y, Telan E, Hattori T.
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Journal Title
Mediators Inflamm.
Volume: 2014
Pages: 1-8
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Galectin-9 is rapidly released during acute HIV-1 infection and remains sustained at high levels despite viral suppression even in elite controllers.2014
Author(s)
Tandon R, Chew GM, Byron MM, Borrow P, Niki T, Hirashima M, Barbour JD, Norris PJ, Lanteri MC, Martin JN, Deeks SG, Ndhlovu LC.
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Journal Title
AIDS Res Hum Retroviruses.
Volume: 30
Pages: 654-664
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Galectin-9 ameliorates anti-GBM glomerulonephritis by inhibiting Th1 and Th17 immune responses in mice.2014
Author(s)
Zhang Q, Luan H, Wang L, He F, Zhou H, Xu X, Li X, Xu Q, Niki T, Hirashima M, Xu G, Lv Y, Yuan J.
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Journal Title
Am J Physiol Renal Physiol.
Volume: 306
Pages: F822-F832
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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