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2015 Fiscal Year Annual Research Report

SE36ワクチンの効果とマラリア抵抗性に関与する遺伝的バックグラウンドの解明

Research Project

Project/Area Number 25460754
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

東岸 任弘  大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (20379093)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2016-03-31
Keywordsマラリア / SE36ワクチン / 遺伝的バックグラウンド / HLA
Outline of Annual Research Achievements

これまでに我々は熱帯熱マラリア原虫の抗原タンパク質であるSERA5のN-末端ドメイン由来の組換えタンパク質を抗原とする BK-SE36ワクチンの開発を行ってきた。2010年より、アフリカ・ウガンダのマラリア高度流行地域において、6-20歳健康児童を対象とした第Ib相臨床試験を実施し、安全性、および免疫原性を確認した。さらに追跡研究において、マラリア症状を72%減少することが明らかにした。
そこで、今回明らかとなったBK-SE36ワクチンの効果が被験者の持つ遺伝的バックグラウンドによるものではないことを確認するために、以下の解析を実施した。(1)IgGレセプターとして知られるFcgレセプターの中でも、FcgRIIa中の131番目のHis→Asn変異、FcgRIIa中の176番目のPhe→Val変異がIgGとの結合力を増強させ、マラリア抵抗性を高めることが報告されている。そこで、これらの変異とBK-SE36ワクチンの効果との関係を解析した。また、(2)Fcgレセプター遺伝子群の中でも特にFcgRII、FcgRIIIはゲノム上にタンデムにコードされており、この領域は遺伝子の重複や欠失が起こりやすく、対になる2アリルのみならず、1、3、4アリルなどとコピー数にばらつきがある(コピー数変異)。このコピー数変異がマラリア抵抗性に関与していることが報告されており、コピー数変異とBK-SE36ワクチンの効果との関係を解析した。さらに、(3)鎌型赤血球貧血症患者はマラリア抵抗性を持つことが知られており、その原因として、ヘモグロビンβ鎖の6番目のアミノ酸に置換が生じていることが知られている(Glu→Val変異)。そこで、この変異とBK-SE36ワクチンの効果との関係を解析した。その結果、いずれの変異もBK-SE36ワクチンの効果と統計学的に有意な関連は認められなかった。このことから、第Ib相臨床試験およびその追跡研究で確認されたBK-SE36ワクチンの効果は今回解析した変異とは関係なく有効であることが確認できた。

  • Research Products

    (5 results)

All 2016 2015 Other

All Presentation (3 results) Remarks (1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results) (of which Overseas: 1 results)

  • [Presentation] マラリア原虫感染赤血球における血清タンパク質の取り込みメカニズムの解明2016

    • Author(s)
      東岸任弘、Jyotheeswara Reddy Edula、堀井俊宏
    • Organizer
      第85回日本寄生虫学会大会
    • Place of Presentation
      宮崎市民プラザ(宮崎)
    • Year and Date
      2016-03-19 – 2016-03-20
  • [Presentation] マラリア原虫の寄生戦略の新規解析法の開発2015

    • Author(s)
      東岸任弘、Jyotheeswara Reddy Edula、川下理日人、堀井俊宏
    • Organizer
      BMB2015(第38回日本分子生物学会年会・第88回日本生化学会大会・合同大会)
    • Place of Presentation
      神戸ポートアイランド(兵庫)
    • Year and Date
      2015-12-01 – 2015-12-04
  • [Presentation] Identification and characterization of host proteins associated with N-terminal domain (P47) of SERA5 of P. falciparum2015

    • Author(s)
      Takahiro Tougan, Toshihiro Horii
    • Organizer
      感染症若手フォーラム 2015
    • Place of Presentation
      アテーナ海月(兵庫)
    • Year and Date
      2015-09-06 – 2015-09-08
  • [Remarks] 大阪大学微生物病研究所分子原虫学分野ホームページ

    • URL

      http://www.biken.osaka-u.ac.jp/lab/protozool/index.html

  • [Patent(Industrial Property Rights)] 新規マラリアワクチン及びアジュバント(BK-SE36/CpG)2015

    • Inventor(s)
      堀井俊宏;石井健;東岸任弘
    • Industrial Property Rights Holder
      堀井俊宏;石井健;東岸任弘
    • Industrial Property Rights Type
      特許
    • Industrial Property Number
      特願2015-5748658
    • Filing Date
      2015-05-02
    • Overseas

URL: 

Published: 2017-01-06  

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