2013 Fiscal Year Research-status Report
夜勤労働の前立腺疾患リスクにおける老化バイオマーカーの関連についての縦断研究
Project/Area Number |
25460819
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
森河 裕子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20210156)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 秀昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00097437)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 夜勤交代勤務 / 前立腺がん / PSA / 仕事ストレス / 副腎アンドロゲン / 老化バイオマーカー |
Research Abstract |
我が国においては乳がんおよび前立腺がん死亡率の増加傾向が認められ、リスク要因の1つに夜間に明るい光に曝される機会の増加が一因とされつつある。我々は夜勤交代勤務が前立腺がんのリスクとなるか否かを検証するために、平成23年に一製造工場の50代男性を対象に横断調査を行った。本研究では平成23年度に測定したPSA値をベースに再度PSAを測定することにより経年変化を観察し、夜勤交代勤務の影響を検討したい。また、夜勤交代勤務と前立腺病変との間には、酸化ストレス、および内分泌ホルモンレベルの変化が介在するとの仮説をたて、ベースライン時に測定した8PHDGとPSA変化量との関連を検討する。また内分泌機能として副腎アンドロゲン(デハイドロエピアンドロステロンサルフェート)を測定し、このホルモンレベルとPSAの変化量との関連も検討する。 調査研究の対象者は40歳以上の男性従業員約1500人である。平成25年度は本研究計画について金沢医科大学疫学研究倫理審査委員会の審査を受け、承認された。また、対象者が所属する企業の責任者および、従業員と管理者の代表で構成される安全衛生委員会で研究の主旨、方法を説明し承認を得た。さらに、対象者個々人に対して、調査の意義・方法・倫理的配慮について周知し、調査協力を求めた。 平成25年度中に既往歴、自覚症状、生活習慣、職業要因(勤務歴、仕事ストレス)の情報を収集した。平成26年4月からは定期健康診断において対象者から検体を採取し、副腎アンドロゲン(デハイドロエピアンドロステロンサルフェート)を測定する予定であり、そのための関係機関との会議、調整を行い、実施計画を立てた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度は倫理的手続きの後、研究の遂行に必要な関連機関との調整と、調査対象者の研究目的達成に必要な基本情報を入手する計画であった。対象企業および対象者の同意を得て、これらは予定通り実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は老化バイオマーカーとしての副腎アンドローゲン(デヒドロエピアンドステロンサルフェート)を測定する。4月から順調に検体の採取が進んでいる。基本情報(職歴、仕事ストレス)および平成23年度に測定したPSA値や8OHDG等とのレコードリンケージを行い、横断的な解析を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度中に調査研究計画の具体的実施計画を立案したところ、当初の予定よりも3割程度対象数を増やす必要が生じた。そのため、次年度以降に実施予定の検体分析の委託料が予定よりも多く必要となることが予測された。そのため、作業の効率化を図り、消耗品、資料整理のための人件費を減額したために次年度使用額が生じた。 平成26年度に老化バイオマーカー(デハイドロエピアンドロステロンサルフェート)の測定委託費用として用いる予定である。
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Research Products
(1 results)