2014 Fiscal Year Research-status Report
排尿症状からみた高齢者の死亡率・要介護認定との関連ー大規模疫学調査からー
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25460883
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浪間 孝重 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (70282069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 慎一 東北大学, 大学病院, 助教 (10622425)
海法 康裕 東北大学, 大学病院, 講師 (30447130)
中川 晴夫 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (80333574)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 排尿障害 / 要介護 / 高齢者 / 骨折 / 疫学調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は研究2年目であり、データの蓄積およびこれまで集計されたデータの解析を一部開始した。 入院レセプトおよび外来レセプトの集計、医療費の計算、入院日数の集計を行った。また、入院症例についてはその要因なども集計を行った。これらのデータを用いて要介護認定を受けた症例の危険因子について統計学的解析を行った。その結果、泌尿器科的症状・所見の中で夜間頻尿が上記の項目に最も関連していることが明らかとなった。しかし、それらは当初の多変量解析では有意差は認められないことから、さらにデータを積み重ねて解析を行う必要性、入院の原因疾患別、要介護認定の原因別の検討の必要性があることが判明した。 一方、死亡症例に関しては夜間頻尿が死亡率と強く関連しており、多変量解析においても有意に関連していることが明らかとなった。また、この関連は夜間排尿回数とも関連しており、夜間排尿回数の増加に従って死亡率が上昇することがコックスのハザードモデル、傾向解析においても判明した。この原因については今後の検討を要するが、調査時の疾患との関連などさらに検討を要する。現在までの解析では高齢者の予後・要介護認定などに関連する最も重要な泌尿器的症状は夜間頻尿である可能性が示唆された。 これらの結果は第102回日本泌尿器科学会総会(神戸市) 教育セミナー「夜間頻尿の要因と対処」、日本医師会生涯教育協力講座セミナー(秋田市) かかりつけ医のための泌尿器疾患診療のポイント 「夜間頻尿~疫学から診断・薬物治療まで~」等で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までの集計のデータおよび27年度に集計されるデータを用いて統計解析を行う。
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Causes of Carryover |
本年度は統計解析を中心に行ったため、成果報告にいたらず旅費の使用が少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は成果発表に関する旅費および投稿費用などの使用が増加する予定である。
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Research Products
(2 results)