2013 Fiscal Year Research-status Report
非アルコール性脂肪肝炎の肝病態におけるインクレチン作用機序の解明
Project/Area Number |
25460999
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
岡本 宣人 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (10346710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 利治 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (60145125)
小野 正文 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (70304681)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | NASH / インクレチン / GLP-1 receptor / DM |
Research Abstract |
インクレチン関連薬は糖尿病治療であるばかりか非アルコール性脂肪性肝障害(NAFLD)に対する効果も期待されているが、肝臓への直接的な作用機序は明らかとなっていない。本研究費助成によるこれまでの研究成果として、これまで我々が開発してきたNASHモデル動物(GTG+HFマウス)およびレプチン欠損ob/obマウスに対しGLP-1アナログであるexendin-4を投与し、その効果の検証を行った。 IPGTTによるglucose tolerance評価の結果、exendin-4投与群では、NASHモデル動物に比べ空腹時のインスリン値の低下は認めないものの、glucose投与早期のインスリン分泌の更なる上昇を認めるとともに、インスリン分泌の過分泌・遷延化が抑制されていた。 さらに、exendin-4投与群では肝の脂肪化のみならず炎症や肝の線維化も抑制されているのが確認できており、NASHへの治療薬としての効果が動物実験においても確認された。 さらにインクレチンの膵外作用の側面においては、一時的な食事摂取量の減少があるものの体重減少を来さない時期があったが、総じてexendin-4投与群でも食欲の減少や体重の減少は認められなかった。この結果より、食欲中枢への作用による食欲低下に基づく耐糖能異常の改善や脂肪肝の改善効果は弱い効果に留まると考えられた。 以上のように、研究助成により研究成果が上がっていると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年から本年にかけて多くの研究データーが出ており、その実験結果に関する数多くの論文発表と国内外の学会での報告が上記の通りに行われており、当初の実験計画通り順調に進行していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り、インクレチンによる肝臓への直接作用を検討する目的で、GLP-1 receptor(GLP-1R)発現ベクターを用いてGLP-1 receptorの肝での過剰発現によりインクレチンに作用による肝細胞内でのシグナル伝達およびインスリンシグナルとのクロストークについても検討を行う。さらに、GLP-1R過剰発現によるNASH改善効果と病態変化に伴う各種因子に及ぼす影響・作用機序について検討を行う。このシステムを用いることで、インクレチンによる肝への直接に及ぼす影響について検討することが可能となると考えている。
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Research Products
(55 results)
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[Presentation] 化膿性膵管炎の1例2013
Author(s)
木岐淳,西原利治 他
Organizer
第109回日本内科学会四国地方会
Place of Presentation
かがわ国際会議場他 (高松)
Year and Date
20131201-20131201
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