2015 Fiscal Year Research-status Report
東日本大震災が心拍変動に与える影響:ホルター心電図大規模データベースを用いた検討
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25461062
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
福田 英克 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80448711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 孝 京都大学, 保健管理センター, 教授 (10252230)
植田 典浩 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教 (10456709)
清野 健 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (40434071)
八名 和夫 法政大学, 理工学部, 教授 (50138244)
神谷 香一郎 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (50194973)
渡邉 英一 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80343656)
早野 順一郎 名古屋市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90173054)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 心拍変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
大災害の発生時や発生後に、突然死、急性冠症候群、たこつぼ型心筋症などの心血管病は急増する。災害時に心血管病が急増する機序の解明および予防法の確立が急務である。申請者らは心拍変動の低下は心血管調節系の異常やストレスの強さを反映し、心血管病の強力な生命予後指標となることを報告してきた。本研究の目的は、申請者らが平成19年より蓄積してきた日本全国のホルター心電図大規模データベースを用い、平成23 年3 月の東日本大震災が心拍変動に与えた影響を検討することである。本研究から災害時に心血管病が急増する機序を解明し、災害に伴う心血管病の発症予防対策を開発する。 平成25年度に、平成23年12月までの約17万件のホルター心電図の心拍変動解析が完了した。平成26年度から27年度にかけて、被検者情報を含む個別ファイル、地震と気象に関するデータベースを構築中した。また、平成25年度から平成27年度にかけ、研究分担者および連携研究者らと年3回の全体会議を行い、本研究の遂行に向け研究状況の報告および意見交換を行った。平成28年度は、これらのデータベースをホルター心電図データベースと統合し、東日本大震災の発生前後の心拍変動指標の変化および地域差を分析する。さらに、震災による心拍変動指標の変化と心血管病死亡率の地域差との関連を、同時期の非被災地および被災地の過去のデータを対照として分析し、震災による心拍変動変化の心血管病死亡リスクに対する予測能を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象者数が膨大であるため、データベース化に時間がかかっている、
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Strategy for Future Research Activity |
今年度中にデータベース化を完了し、心拍変動と気象のデータベースとの統合を目指す。
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Causes of Carryover |
データベースが膨大となり、コンピュータ作業に遅延をきたしたため、
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
高性能コンピュータの購入および解析に使用する統計ソフトの契約の延長。
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